今紙袋に注目が集まっています。
そのためか、多くの場所で以前よりさまざまな紙袋を見るようになりました。
ここで一言「紙袋」と言っていますが、
みなさんは紙袋というとどんな形状のものを想像しますか?
多くの方は恐らく手提げ紐がついた紙袋を想像するのではないでしょうか。
たしかにそうなんです。
しかし紙袋には用途に合わせていろいろな形があるんです。
ぜひこのコンテンツを読んで知識を蓄えてくださいね。
Contents
いま“紙袋”のニーズが増大している?!
ここ数年、生産者消費者共に“紙袋”のニーズが増大していることをご存じですか?
そういえば・・・!と思われた方は多いのではないでしょうか。
以前はプラスチック(樹脂)製の袋が多かったのですが、今は以前に比べて紙袋を多く見るようになりました。
それはなぜなのでしょうか。
まずはそこから考察してみたいと思います。
今“紙袋”のニーズが増大している主な理由として、「プラスチック資源循環促進法」が挙げられます。
「プラスチック資源循環促進法」とは、年々深刻化している海洋プラスチックごみ問題や気候変動問題を解決させる為、プラスチック廃棄物の排出を抑制すること、そして資源の循環を目的とした、2022年4月1日から施行されている法律です。
プラスチックが何故海洋プラスチックごみ問題や気候変動問題の深刻化に関係しているのか、またプラスチック資源循環促進法がどのような法律なのかを詳しく知りたい方はこちらのコンテンツをご覧ください。
→決定版!|プラスチック資源循環促進法を徹底解説!
「プラスチック資源循環促進法」の影響で、スーパーや飲食店等においてレジ袋の有料が義務化されたことに伴い、マイバック(エコバッグ)を持ち歩く消費者や、“地球に優しい”紙素材の袋を求める消費者が増加しました。
つまりエコ意識の高い消費者が増加したということです。
さらにSDGsなど企業にもエコに取り組む必要性、または施行された法律によって義務が生じてきました。
そのような企業の中にはその義務を逆手にとって、マーケティング戦略にエコ訴求をするような企業もございます。
そのため、エコ意識の高い消費者に“地球に優しい”企業というイメージを持って貰うことを目的として紙袋を取り入れ、また他社との差別化を図るためにオリジナルデザインの紙袋を活用する企業が増加しました。
したがって、ここ数年生産者消費者共に“紙袋”のニーズが増大しているのです。
とはいえ、紙袋の種類毎の特徴や機能性について知識が無ければ、自分の企業の商品にピッタリな紙袋を見つけ出すのは不可能なのではないでしょうか?
ですから先程も述べたように、数多くある紙袋の種類のうち、今回は「平袋」に焦点を当てて、徹底説明致します。
紙袋の種類について
「紙袋は紙で作られた袋」
勿論間違いではないのですが、紙袋はただそれだけではありません。
何故ならば紙袋を「形状」、「使われている紙」の2つの面で見た時に、それぞれの面における特徴や機能性の種類に分けられるからです。
全てを踏まえた上の「紙袋」とは何なのかを知りたい方はこちらをご覧ください。
→エコを代表する商品 紙袋|紙袋の“全て”をお伝えします!!
今回取り上げるのは、紙袋を「形状」の面で見た時の種類です。
紙袋の形状は大きく分けて3つあります。
1つ目は、マチが広い為奥行のある商品を入れるのに便利な「角底袋」
2つ目は、手提げが付いている為持ち運びに便利な「手提げ袋」
そして3つ目は、「平袋」です。
今回は、3つに分けられる紙袋の形状のうちの「平袋」について徹底説明します。
平袋とは【どんな紙袋】?
平袋とは、マチや折込といった加工がなく、内容物を入れない状態で平たく見える、名前の通り平らな紙袋のことを平袋といいます。
平袋はこのように厚みが少ない為、一般企業や書店、文房具店、薬局、小物雑貨店など、さまざま場面で利用される万能の紙袋です。
しかも平袋は見た目と収納の面でとてもスッキリしているので、包装用においても万能アイテムとして幅広く使われています。
平袋の中には、テープが付いているものや紙袋上部に取っ手代わりの穴が開いていて持ち運びしやすいものもあるため、用途に合わせて平袋を選ぶことができます。
平袋の【長所と短所】
次に平袋の長所(メリット)と短所(デメリット)を考えていきます。
紙素材の平袋は、短所(デメリット)として柔軟性と伸縮性の低さが挙げられます。
そのため左の写真のように、表面に膨らみが出るまで物を中に入れることは出来ません。
裂けて破れてしまうからです。
ですから同じ平袋でも、プレゼント用に上部を絞るまで中に物を入れたい方は、エコ視点からはズレてしまいますが紙以外の素材、例えばプラスチック製(樹脂)や不織布素材などの平袋をお勧めします。
一方、今回の主旨である平袋の長所(メリット)は、書籍や雑誌、チラシなど、主に厚みが少ない書類等を入れるのにとても役立ちます。
そうです。
平袋の長所(メリット)として使用用途が広いという点があります。
みなさんの中でもマチの広いトートバックなどに書類を直接入れて後悔した経験のある方は多いのではないでしょうか
せっかく袋の中にいれても書類がゆさゆさ動く・・・・
または生じるスペースが無駄に感じる・・・そんな体験です。
しかしマチのない平袋に入れればそのような後悔はしなくて済むのです。
何故ならば、マチがないことで袋の内面と中に入れた書類の隙間が少なく済み、中で書類が回転したりばらついたりする恐れが無いためです。
すっきりと収まるので、平袋をつかうとスマートですよね。
これも平袋の長所(メリット)といえるのです。
更に中に入れる紙類と一緒に下敷き等も入れてあげると、平袋自体の強度が増すため折れ曲がる心配もありません。
そのため平袋は、長所(メリット)として書類を入れる際にとても役立つという点が挙げられます。
平袋が普及されるまでの歴史
平袋は、今や様々な種類のある紙袋の中で最も古い歴史を持った、いわば紙袋の原点です。
平袋の歴史の始まりはアメリカでのとある二人の出来事がきっかけでした。
ルイ=ナポレオン・ボナパルトがナポレオン3世となった1852年、
当時学校教師をしていたフランシス・ウォレという男性が、自身の兄弟(身元不明)と共に
平らな封筒型の紙袋(今でいう平袋)を大量生産する為の最初の機械をアメリカで発明しました。
今や紙袋を大量生産する(今でいう製袋機)機械では1時間で7000袋ほどの紙袋を生産することが出来ていますが、フランシス・ウォレとその兄弟が発明した最初の機械では1時間で1800袋が限界でした。
そして彼らは機械の特許を取得して、Union Bag and Paper Companyという紙製品の会社を立ち上げました。
その後フランシス・ウォレは、1855年、1858年と、更に様々な用途の紙袋を作りだすために計3つの製袋機を発明し特許を取得しました。
これが平袋の始まりといわれています。
平袋はどんなところで使用されている?
「平袋」の長所(メリット)と短所(でメリット)では、平袋は書類を入れる際にとても役立つということをお伝えしました。
ですが平袋は書類に限らず、小物や一部の食品を入れる際にも役立ちます。
では実際、平袋はどんなところで使用されているのでしょうか?
平袋が使用されているところを
業種と用途
に分けて大まかに説明している下の図をご覧ください。
書店 | ●本を傷や汚れから守るため ●商品の持ち帰り袋 |
---|---|
雑貨店・文房具店 | ●細かい商品が他の商品と混ざらないようにするため ●商品の持ち帰り袋 |
飲食店 | ●焼き鳥等の串料理用 ●たい焼き等の直接手では持てない料理用 ●食べ歩き、持ち帰り袋 |
ケーキ・洋菓子店 | ●焼き菓子等の持ち帰り袋 ●カトラリー用 |
運輸サービス・事務業務 | ●郵便物 ●書類管理 |
一般企業 | ●郵便物 ●書類管理 |
平袋の種類
このコンテンツの冒頭で、紙袋は「形状」、「使われている紙」の2つの面で見た時に、それぞれの面における特徴や機能性の種類に分けられるということをお伝えしました。
そして今回深堀しているのは、特徴や機能性の種類に分けられる3つの紙袋の種類のうちの「平袋」ですが、
「平袋」はあくまでも「形状」の面での種類ですので、「平袋」も「紙袋」と同じように、一口で平袋とはいえません。
以上のことを踏まえて、次に「平袋」を「使われている紙」の面での種類を説明します。
平袋に使われている紙の種類
平袋は【どんなところで使用されている】?では、平袋が様々な業種や用途で使用されていることが分かりました。
では、どうしたら様々な業種や用途に一番適した平袋を選ぶことが出来るでしょうか?
そのためにはまず、平袋に使われている紙の種類とその特徴を理解する必要があります。
平袋に使われている紙は、主に4種類あります。
未晒クラフト、晒クラフト、片艶晒クラフト、コート紙の4種類です。
下の図では、平袋に使われている4種類の紙の種類とそれぞれの特徴についてまとめています。
未晒クラフト | ●原料の繊維が薬品などで加工が施されていないため、非常に丈夫で強度がある。 ●素朴でナチュラルな雰囲気で、木に近い茶色が特徴的。 ●印刷は出来なくはないが、黒や白等シンプルなものが合う(文字、ロゴ) |
---|---|
晒クラフト | ●未晒しクラフトを漂泊しているため、未晒しクラフトよりは強度が弱まるが、優しい手触りが特徴的。 ●様々な業種で一般的に最も使用される。 ●印刷の色が綺麗に出やすくデザインの自由度が高いため、企業や店舗のイメージを付けたいという人に重宝されている。 |
片艶晒クラフト | ●片面に艶加工がされているため、晒クラフトよりもさらに印刷に適している。 ●ベタ印刷しても滲みにくく、細かなクラデーション等の色の再現度が高い。 ●4種類の紙の中で最もリーズナブルな為、価格重視の方にもオススメ。 |
コート紙 | ●紙全体に光沢、艶があり、質感はツルツルしている。 ●明るい印象を持つため、未晒しクラフトとは真逆のイメージ。 ●直接手書きで文字等を書くことは出来ないが、印刷の面で写真の再現度が高い。 |
例えば平袋をナチュラルテイストなカフェや雑貨店で使用したい場合に、未晒しクラフトとは真逆のイメージを持つコート紙の平袋を選択したら、
それは決してナチュラルテイストなカフェや雑貨店に一番適しているとは言えないでしょう。
ですが、素朴でナチュラルな雰囲気が特徴的な未晒クラフトの平袋を選択することで、業種や用途に一番適した平袋を選択することが出来たと言えます。
以上のことから、様々な業種や用途に一番適した平袋を選ぶためには、平袋に使われている紙の種類とその特徴を理解する必要があると言えます。
平袋の加工の種類
とはいえ平袋に【使われている紙の種類】は、業種や用途に一番適した平袋を選ぶために、主に企業や店舗の「イメージ」に合った平袋の種類です。
実際は「イメージ」に合うことに加えて、それぞれ企業や店舗において扱う商品、また食品の種類、つまり「平袋に入れる中身」に合わせた平袋を選ぶ必要があります。
では、「平袋に入れる中身」に合わせた平袋を選ぶにはどのような点を考慮すべきなのでしょうか?
それは、平袋に施された「加工」の種類です。
平袋に施された加工の種類とそれぞれが果たす役割について書かれた下の図をご覧ください。
耐油加工 | 油による紙のふやけ等の劣化を防ぐことが出来る。 |
---|---|
耐水加工 | 水分による紙のふやけ等の劣化を防ぐことが出来る。 |
耐熱加工 | 温度の高さによる紙のふやけ等の劣化を防ぐことが出来る。 (基本的に耐油加工された紙袋は耐熱加工もされている。) |
例えば、揚げ物等の油の多い食品を平袋に入れたい場合に耐油加工されていない平袋を使用してしまうと、油が滲んで破れやすくなってしまったり手が汚れてしまう等、消費者側に不快な思いを与えてしまいます。
また食品に限らず、本や書類を平袋に入れたい場合に耐水加工されていない平袋を使用してしまうと、平袋が雨にぬれた際、消費者側が購入した商品にも雨による影響を与えてしまいます。
以上のことから、「平袋に入れる中身」に合わせた平袋を選ぶ際、平袋に施された「加工」の種類を考慮すれば、消費者側の気持ちも考慮することが出来ると言えます。
平袋についているエコマーク
業種や用途に一番適した平袋を選択するために、「イメージ」の面では平袋に【使われている紙の種類】を考慮し、「平袋に入れる中身」の面では平袋に施された「加工」の種類を考慮する必要があることが理解できました。
また、「平袋に入れる中身」の面では平袋に施された「加工」の種類を考慮することは、消費者側の気持ちも考慮することに繋がるということに気づくことが出来ました。
そこで最後に、更に消費者側の気持ちも考慮することにも繋がる、平袋についている【エコマーク】について簡単に説明致します。
そもそも何故、平袋についている【エコマーク】は更に消費者側の気持ちも考慮することにも繋がるといえるのでしょうか?
理由は、ここ数年で“紙袋”のニーズが増大している?!でお伝えしたように、
「プラスチック資源循環促進法」の影響で、スーパーや飲食店等においてレジ袋の有料が義務化されたことに伴い、エコ意識の高い消費者が増えているからです。
つまり、エコ意識の高い消費者にとって、エコマークはエコな紙袋である唯一の証拠となります。
ですから平袋についている【エコマーク】は、消費者側の気持ちを考慮することに繋がり、生産者側は自分の企業や店舗が“地球に優しい”というイメージを消費者側に伝えることが出来ます。
平袋についている【エコマーク】とその意味について書かれている下の図をご覧ください。
エコマーク | 生産から廃棄に渡るライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、 環境保全に役立つと認められた商品だけに付けられる。 |
---|---|
間伐材マーク | 国産の間伐材を10%以上配合していることを示している。 |
再生紙使用(Rマーク) | 紙パルプを使用していることを示していて、 Rの後ろに入る数字は古紙パルプ配合のパーセンテージを表している。 |
平袋の別注(オリジナル)
もちろん平袋も別注でオリジナルのものを作ることは可能です。
ぜひデリシャスフードパッケージのコトパッケージアドバイザーまで何なりとご相談ください。
経験ある営業マンがお客様の用途にあった平袋をご提案させていただきます。
「平袋」をとは?【深く追求!】|書類や小物に便利な紙袋 【まとめ】
平袋は、3つに分けられる紙袋の形状のうちの1つで、マチが無くそして厚みが少ない為、見た目と収納の面でとてもスッキリしていて名前の通り平らな紙袋です。
沢山物を入れたい場合には適していませんが、マチがないことで袋の内面と中に入れた書類の隙間が少なく済み、中で書類が回転したりばらついたりする恐れが無いため、
主に厚みが少ない書類等を入れるのにとても役立ちます。
しかし書類等に限らず、小物や食品等を扱う様々な業種で使用されています。
企業や店舗の「イメージ」に合った平袋を選ぶ際は【使われている紙の種類】を、加えて「平袋に入れる中身」に合った平袋を選ぶ際は平袋に施された【加工の種類】を考慮すれば、
業種や用途に一番適した平袋を選択することが出来ます。
ですから、業種や用途に一番適した平袋を選択する際は、是非このコンテンツをご活用ください。
平袋に関してもなんなりとデリシャスフードパッケージのコトパッケージアドバイザーまでご相談ください。