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パッケージデザインを考える前に知っておくべき3つ、そして4つのこと!

最近買い物をしたのはいつですか?
今は、よほど不便な地域でない限り、欲しいときに欲しいものをたくさんの選択肢の中から選べる時代です。
また、インターネットの普及により、家にいながら世界中の商品を購入できるようにもなっています。

このようにたくさんの種類の中から商品を選ぶときに、多くの人が価格の次に気にしているのは商品のパッケージです。
そのため、多くの企業や会社では、商品のパッケージデザインに力を注いでいます。

このコンテンツでは、パッケージデザインが重要な理由、パッケージデザインの差別化の3つのポイントや今後の方向性について取り上げます。

パッケージデザインが重要な理由

多くの人は商品を選ぶときに、何を基準にして選んでいるのでしょうか?

「これまでに購入をしたことの無い商品を買う場合、商品購入の決め手となるポイント」を尋ねたアンケートの結果、特売・価格が安いの次にくるのが「パッケージを見て興味を持ったから」となっています。 
株式会社ネオマーケティング

つまり、今まで買ったこのない商品を買ってみようと思ってもらうには、最初に目にするパッケージが大変重要であるということです。

これは科学的にも裏付けられています。

なぜならわたしたちは、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感から情報を得ていますが、そのうちおよそ8割から9割は視覚から入る情報だからです。

ですからいかに「伝えたいことが正しく伝わる」ようなパッケージデザインを考えることは重要なのです。

消費者の価値観の多様化

スマホ SNS

さらに人々の価値観や嗜好は多様化しています。

それはスマートフォンの普及によってによって、人々は以前よりも自分の価値観や嗜好に合ったものを選択するようになっています。
例えば若年層では、テレビよりもSNSを活用し、自分が見たいものを探している人の方が多いということが分かっています。
また、「推しの多様化」という現象も起きています。

このように消費者の価値観が多様化している時代に、選ばれる商品を作るためには、
商品の内容はもちろん、消費者が興味を持つようなパッケージデザインであることは重要なのです。

極端なことをいえば、内容物がどんなに優れた商品であっても、パッケージデザインが良くなければ選んでもらえないのです。

そのためには、商品の魅力を見る人に正確に伝える、また何より買いたいと思わせるパッケージデザインを目指す必要があります。

しかし見た目が良ければいいというわけではありません。
パッケージには大切な役割があるからです。

ではまず、パッケージの役割について押さえておきましょう。

パッケージの4つの役割とはなんですか?

そもそもパッケージとはなんでしょうか?

パッケージとは、商品や製品の包装や、そのための容器のことをパッケージといいます。
パッケージには、中に入れる商品や製品の種類、また包装の目的によって材質や形状に様々な種類があります。

ではパッケージの役割にはどんなものがあるのでしょうか?

役割① 内容物の保護や保存

パッケージにはまず第一に、パッケージされている商品や製品を外部からの衝撃やダメージから守るという役割があります。

衝撃やダメージというと、すぐに思い浮かぶのが割れ物ですが、衝撃やダメージは物理的な圧力だけではありません。
例えば、食品は温度や湿度の変化によって鮮度や風味が落ちてしまうものです。
また光によって変色・変質したり、酸素に触れることによって参加してしまうことも知られています。

まず第一に、パッケージにはこうした様々な要因から内容物を保護する役割があります。

役割② 内容物を運搬・扱いやすくする

様々な商品はケース単位で運搬されます。
ケース単位にするには、複数の商品を隙間なく入れることができたほうが効率的で安全といえます。
そのためには、一つ一つの商品をきちんとパッケージングする必要があります。

また、お店で保管・陳列する際にも、商品がきちんとパッケージングがされていなければ、積み重ねたり運んだりすることが難しくなります。

このように、製造・流通・保管・販売に至る過程で、内容物を扱いやすくするという役割もあります。

役割③ 内容物の情報を伝える

品質表示 

右のような商品を見たら、誰も買おうという気になりません。
中には試してみるチャレンジャーもいるかもしれませんが・・・・

商品のパッケージには、中に入っている商品の名前の他、内容量、保存方法、消費期限、原材料、製造者などを表示する義務があります。

内容物が食品の場合、さらに栄養表示やアレルギー表示などが必要な場合もあります。
(食品表示については、別の記事で詳しく取り上げます。)

こうした表示は消費者の健康や安全にかかわることなので、パッケージのとても重要な役割といえます。

役割④ 広告・宣伝

最後に、パッケージの大切な役割として広告・宣伝があります。

優れたパッケージデザインは、商品の魅力を視覚からアピールし、消費者の購買意欲を高めることができます。
そのためには、似たような商品がたくさんある中、その商品の特徴や魅力を効果的に伝える必要があります。

ではその方法を次に考えましょう。

パッケージデザインー3つの差別化ポイント

差別化とは、自社の商品の特徴や強みを明確にすることによって、他との違いを打ち出すことです。
パッケージデザインによって効果的な差別化をするためには、ターゲット顧客を想定し、その顧客にとってのセールスポイントを挙げてみることができます。

商品のセールスポイントには、素材、味、見た目のこだわり、使いやすさ、希少性など様々なものがあります。
その挙げたセールスポイントの中から、類似の商品とは違うところを選んでみます。

その上で、ストーリー性、商品のネーミング、パッケージの形や素材で勝負しましょう。

では、それぞれの3つの差別化ポイントについて具体的に取り上げます。

その1:ストーリー性で差別化

計画

ストーリー性というと難しく感じるかもしれませんが、まずはどんな想いからその商品が生まれたのか、開発のコンセプトなどをはっきりさせてみることは大切です。

また、その商品を売り出すまでの過程を考えてみれば、開発から試作を経て量産に至るには、様々な苦労とそれを乗り越える苦労があったことでしょう。
そのストーリー性をパッケージデザインで表現するという方法もあります。
さらにその商品のターゲット層のさまざまなストーリーをパッケージデザインに取り込んでストーリー化するという手もあります。

例えば「高級レストランの味を家庭で楽しんでもらいたい!」というコンセプトで煮込みハンバーグを開発したとします。
パッケージに高級レストランをイメージさせるデザインやシェフのイラストなどを取り入れるなら、長引くコロナで外食を控えている人に魅力的な商品になります。

いずれにしてもそのパッケージを手に取った方には、その商品への想いがパッケージを通して伝わるかもしれません。

その2:ネーミングで差別化

1.で考えた「ストーリー性」は、このネーミングの部分でも表現します。
そうすれば、ターゲットになる消費者にとってインパクトのあるネーミングを考えることができるからです。
またそのネーミングを聞くとそのパッケージングや展示まで目に浮かべば最高です!

またネーミングとともに、キャッチコピーも考えます。
キャッチコピーとは、消費者の記憶や印象に残ることを狙った宣伝文句のことです。

ここでも最初に挙げた商品の「良いところ」を活用します。
良いところとは、その商品のセールスポイントでもあり、ユーザーベネフィットでもあります。
その良いところを、記憶に残りやすい言葉で表現するのです。

たとえば多くの人の記憶に長く残るキャッチコピーとして、「やめられないとまらない、カルビーかっぱえびせん」があります。
「ノンフライでカルシウムたっぷり、子どもも安心してパクパク食べられる安心なお菓子」というウリがみごとに表現されています。

このキャッチコピーからは、美味しくてついつい全部食べてしまうその情景が思い浮かびます。

その3:パッケージのデザインや素材で差別化

デザイン

パッケージのデザインには形や色、イラスト、写真など様々なものが含まれます。
パッケージの形は、中に入っている商品の形と、運搬・陳列する際の利便性を考えて決まります。

ここでも差別化という視点で考えると、一般的なパッケージとは違う形にしてみたり、また素材を変えてみることで他の商品との差別化を図ることができます。
商品にもよりますが、今は紙のパッケージでも様々な形に成形することができるようになっています。

また、今ではSNSに挙げたくなるデザインというのも人気があります。
ここでもターゲットの消費者をイメージして、そのターゲットに刺さる形や素材を考えてみましょう。

パッケージデザインと著作権

「このパッケージデザイン、どこかで見たことがある」と思うことが時々あります。
世の中で売られている商品の数だけパッケージデザインも存在しているので、パッケージデザインを考えているときに、自分の知っているパッケージデザインの影響を受けてしまうということは多々あります。

しかし、時にはすでにあるデザインに酷似しているということで裁判に発展することもありますから、パッケージデザインを考える時には類似品について必ず考慮する必要があります。
ぜひパッケージデザインの意見について口が堅く信頼できる同僚の意見は聞いておきましょう。

ではパッケージデザインを考える上で気を付けなければならない権利などにはどんなものがあるでしょうか。

①著作権
著作権とは・・・著作権法によると「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」となっています。
具体的には、小説、論文、音楽、絵画などの美術作品 建築、映画、写真などがあり、パッケージのイラストも含まれます。
著作権は創作と同時に発生するもので、登録により発生するものではありません。

著作権は「既存の著作物の表現形式上の本質的特徴部分が類似しているか」が問題になるので、ごく一般的にみられるありふれたものは対象になりません。
ですからある程度共通の部分や類似点は出てきて当然であるという側面があります。

これに対しもっと強力に保護されているのが、次にあげる商標権と意匠権です。

②商標権
商標権は指定した商品やサービスについて、登録した商標を独占的に使用できる権利です。しかし何でもかんでも登録できるかというとそういうわけではありません。
他と商品やサービスと明確に区別できなければ登録することはできません。

③意匠権
意匠権は物品、建築物、画像などのデザインを保護するための権利です。
偶然似ていたとしても、類似していれば意匠権の効力の範囲に入るため、事前の調査は大切です。

著作権は創作と同時に発生する権利ですが、商標権と意匠権は特許庁の出願して登録されることによって権利が発生します。
ですから登録が早いほうに権利があるということになります。

商標権・意匠権とも、調査は「特許庁情報プラットフォーム」で無料で調べることができます。
商標権・意匠権侵害にならないために、事前に確認することをお勧めします。

しかし商標権も意匠権も登録されていないのならどうなるでしょうか・・・・・
形状やデザイン的にも独自性がないのならどうでしょうか・・・・
推して知るべしですね!

パッケージデザインから考える、今後の4つの方向性

ここまでで取り上げたように、時代の変化とともに消費者が商品を決める際の判断基準やかける時間は変化しています。
また環境意識の高まりによって、包装容器に対する人々の考え方も変わりつつあります。

では、今後パッケージングデザインはどのような方向性を意識すればよいのでしょうか?
4つの方向性で考えていきたいと思います。

その1:直感的に伝わるデザイン

直感的に伝わるデザインとはどういうことでしょうか。
それは、色や形だけではなく、商品の説明や使い方などの部分もシンプルでわかりやすいデザインです。

今は日常に情報があふれているので、複雑な説明は面倒に感じる人がほとんどです。
多くの人が本よりもスマホ、文章よりも画像や映像で情報を取り入れています。

そのため商品のパッケージデザインも、文字で詳しく説明してあるものよりも、直感的に分かるものが好まれるのです。

しかし詳しい説明や情報が含められないかといったらそうではありません。
パッと目に入るパッケージデザインはシンプルに、でももっと知りたい人はその先の情報を調べられるよう、スマホなどで検索するための情報を提供すればよいのです。

その2:共感しやすいデザイン

共感

前述したように、今は消費者の価値観が多様化しています。
その結果、自分の価値観や生活スタイル、言い換えればなりたい自分という観点で選ぶ傾向があります。
つまり共感できるものを探しているのです。

またどの分野でも技術はほぼ成熟しており、メーカー間で機能や品質などで差別化を図るのが難しくなっています。

ですからこれからの時代、パッケージは単に情報だけを伝えるだけではなく、商品に親しみや憧れを持ってもらいやすいデザインにすることが大切です。

パッケージを見た消費者に連想してほしいのはどんなイメージでしょうか?
ターゲットとする顧客層は何を求めているでしょうか?

是非考えてみましょう。
周りの人に意見を聞くのも皆さんのアイデアを刺激すると思います。

その3:機能は維持しつつエコ

国際的なSDGsへの取り組みが進み、日本でも使い捨てプラスチックの削減が浸透してきました。
それに合わせて、これまで過剰包装と言われてきた日本のパッケージはだんだんと簡素になってきています。

そのため、内容物の保護や保存というパッケージの役割を果たしつつ、プラスチックの使用量を減らしたり、カーボンニュートラルな紙などの素材を活用する流れが強くなっています。
パッケージデザインを考える際には、オーバースペックではないパッケージ、エコな素材の活用などを意識する必要があるでしょう。

消費者は、環境に配慮したパッケージや再利用できるパッケージなどに好印象を持つので、エコに関しては積極的にパッケージに表示してアピールしていくことができます。

その4:安心を感じてもらえる情報の提供

食品表示

コロナ禍によって、消費者の関心は安心や安全、健康へと変化してきました。
そのため、商品の品質について以前よりも関心をもつ消費者が増えています。

商品のパッケージは消費者がパッと見て判断するものなので、内容物の表示や使い方など、より分かりやすいものが選ばれるようになっています。
アレルギー表示や栄養表示、添加物など消費者が気にしてチェックするものがあまりにも分かりにくいと、消費者は不安になります。
また、食品では加工食品の原料原産地表示などもしっかり行いましょう。

まとめーパッケージデザインを考える前に知っておくべきこと

パッケージデザインは商品の顔と言われています。
パッケージデザインによって商品のコンセプトやブランドイメージなどを伝えることができるなら、消費者にとって購入のきっかけとなるでしょう。

また、パッケージの素材によっても様々なイメージを伝えることができます。

デリシャスフードパッケージでは、様々なパッケージのオリジナルデザイン(別注)の企画から製作までご相談を承っております。

失敗しない作り方! オリジナル別注商品の6つのポイント教えます!もご覧ください。
ご興味のある方は是非ご相談ください。

さらにデリシャスフードパッケージにはデザイナーがいますので、デザイン込みで別注品制作をご希望の方はお問い合わせください。

またもしこの記事をみたデザイン事務所・印刷会社、デザイナーの皆様!
今はデザインのみで稼ぐ時代は終わっています。
ぜひデザイン込みのトータルでお仕事を受注されることをお勧めいたします。

その際はぜひ当社木の葉にお問い合わせください。

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