自分のお店をこよなく愛するお客様を大切にするコーヒー店のオーナー様にとってお客様に、自分の店のこだわりの美味しいコーヒーを一番おいしく飲んでもらいたいという想いは誰でも持っていると思います。
しかしプロのコーヒーショップのオーナーならご存じのことでも、お店にくるお客様にとっては知らないこと。
プロのコーヒーショップのオーナーなら、こだわりのコーヒーを美味しく飲んでいただくために欠かせないことが、お客さまに伝わらないことなども数多くあるのではないでしょうか。
今回はその中の基本的なことの一つ、コーヒー豆の保存。豆・粉どちらが最適かということについて特集していきたいと思います。
Contents
人が美味しさを感じる仕組み
人が感じる美味しさというのは複雑なものです。
食べ物や人によって美味しいというものは変わりますし、それは状況によっても変わる。
また匂いや食感によっても好き嫌いが分かれたり、見た目だけで嫌われる食べ物もあります。
しかしこの美味しさの仕組みを生物学的にいうと簡単です。
味を感じる仕組みとしては、「舌の味蕾の先にある味覚受容体で受容した化学物質に含まれる甘味、塩味、苦味、酸味、うま味の5つの基本味のシグナルを脳で知覚することによって人は味を感じる」といわれています。
なんか難しいですね。
しかし美味しさを感じる仕組みはそれだけではないのです。
たとえば「生理的に感じる美味しさ」や「文化的に感じる美味しさ」さらには「情報による美味しさ」などさまざまな要素が美味しさには関係してきます。
汗を多くかいたときに飲む水とそうでないときの水の美味しさが違うように、人はその時の生理的な状態でも美味しさは変わります。
また日本人の多くが納豆を美味しいと感じたとしても、以前は大阪など受け入れ難い文化をもつ地域では売れなかったということもありました。
それも文化的背景による美味しさの条件の違いです。
ですから人が美味しさを感じる仕組みを簡単にいうと、人は美味しさを舌や口の中ではなく、脳で感じるという人がいます。
いいえて妙な表現です。
たしかに人は舌の味蕾から感じる味を脳で認識するだけでなく、体が欲する味、文化・経験で感じる味、そして情報から感じる味などさまざまな条件によって人は美味しさを感じるものなのです。
美味しいコーヒーとはなんですか?
つぎには美味しいコーヒーとはなにかという点について書いていきたいと思います。
いきなり美味しいコーヒーとはなんですか?と書きましたが、正直この質問に対して明確な答え、定義はないと思っています。
それは前述したように人が感じる美味しさとは千差万別だからです。
先ほど美味しさを感じる仕組みを考えましたが、それはコーヒーも同じです。
美味しいコーヒーとはその人に積み重なっていった経験や情報、そしてその時の条件などを加味して脳で感じるものであり、
そのコーヒー店のコーヒーを飲んだそのとき、そのオーナーが脳で感じた美味しいコーヒーの味をコーヒーを飲んだ人が共有できたときに、人はそのコーヒーを「美味しいコーヒー」と認識するのだと思います。
ですから美味しいコーヒーとは相対的なものだということになります。
しかし各コーヒー店様のオーナー様にとってはこだわりの、ご自慢のコーヒーは存在しており、自分のお店のコーヒーこそ美味しいコーヒーだと思われているのではないでしょうか。
そうでなければ、コーヒーショップを開いていないですよね。
つまり美味しいコーヒーとは、コーヒーをこよなく愛するオーナー様が美味しいと思われるコーヒーが美味しいコーヒーであり、
その味に共鳴・共有できる人が多ければ多いほど、他の人から美味しいコーヒー店という評判を得るのでないかと思います。
読んだ人によっては曖昧に感じると思うのですが・・・美味しいコーヒーとは難しいものですね。
コーヒーを美味しくするお店の努力とは
コーヒーを美味しくするすべての努力を知っているわけではありません。
しかし確信していえるのは、コーヒー店のオーナー様はコーヒーを愛しており、自分のコーヒーにプライドを持っておられるということです。
弊社にお問い合わせいただくお店のオーナー様は皆さんそうでした。
その上でコーヒーを美味しくするさまざまな努力をしています。
その一つがコーヒー豆の焙煎です。
焙煎とはコーヒーの生豆を煎る加熱作業によりコーヒー豆に含まれている各成分を美味しい成分に替える行為のことを焙煎といっています。
しかし一口にこの焙煎といってもとても難しいものです。
この難しさに関しては後々他のコンテンツで触れていきますが、焙煎は本当に難しいと思います。
さらにコーヒーの美味しさは焙煎だけではなく、エイジングを行っているお店が多くあります。
ときにコーヒーの生豆の状態から、多くはコーヒー豆の焙煎後、コーヒー豆を寝かせ、その寝かせ具合で自分の理想とするコーヒー豆の状態を探っていきます。
これもまた忍耐と根気、そして熱意が必要な行為だと思います。
これだけではありません。
もっと多くの努力をしてコーヒー点のオーナー様は、ご自分のお店の美味しい、自慢のコーヒーを作り出していくのです。
珈琲豆の焙煎とはなんですか?
焙煎とはコーヒーの生豆を煎る加熱作業によりコーヒー豆に含まれている各成分を美味しい成分に替える行為のことをコーヒー豆の焙煎といいます。
なぜならば収穫・精製されたコーヒーの生豆は淡緑色をしており、味も香ばしさもほとんどなく、この状態ではコーヒーとして飲むことはできません。
しかしコーヒー豆を焙煎することによってコーヒー豆は茶褐色、さらに黒褐色へと変化していきます。
その焙煎の時間の経過、そして仕方によって、豆に含まれる成分が化学変化を起こし、揮発性の素晴らしい香りや、苦味、酸味、甘味といったコーヒー独特の風味が生じるようになります。
これがコーヒー豆の焙煎の素晴らしさです。
コーヒー豆の焙煎の程度には浅炒り・中炒り・深炒りといった焙煎の度合いがあります。
これは焙煎時間や熱のかけ方の違いによって、生じる違いですが、その焙煎の仕方によってもコーヒーの風味は大きく変化するのです。
そのようにして、熱意・愛情などを込めて美味しいコーヒー豆をどのようしたら美味しく保存できるのでしょうか。
豆の状態で保存するのがベストなのでしょうか。
それとも豆を挽いた方が美味しい状態をキープできるのでしょうか。
次は美味しいコーヒーの保存の仕方について書いていきたいと思います。
美味しいコーヒーの保存の仕方
珈琲豆の焙煎後、豆と豆を粉にした場合のガスの抜け具合
詳しいコーヒー豆の焙煎後ガス抜きが必要な理由に関しては、コーヒー袋にガス抜きが必要な理由を教えます!|珈琲包装徹底解説をご覧ください。
焙煎後のコーヒー豆は二酸化炭素(炭酸ガス)が発生しますので、ガス抜きが必要となります。
しかしその二酸化炭素(炭酸ガス)はコーヒー豆の新鮮さ、そして味にとって重要な要素となりますので、二酸化炭素(炭酸ガス)の抜きすぎにも注意しなければなりません。
またその二酸化炭素(炭酸ガス)が多い場合もそのコーヒー豆は美味しくないのです。
これもコーヒーの不思議なところです。
その仕組みはまたの機会に説明いたします。
それを踏まえ一般的には、
梱包包装のためのガス抜きに必要な期間は、コーヒー豆の焙煎度合いによって異なりますが、焙煎豆の状態なら1日~4日間するとコーヒー豆からの排出ガスも落ち着き、熱で変化したコーヒー豆の中の美味しさの成分も安定してくるといわれています。
またコーヒー豆は焙煎後3週間程度は常温で保管しても特別悪い環境に置かない限り(猛暑の常温倉庫など)品質に変化は起きないといわれています。
しかし粗挽きにしたコーヒー、つまり焙煎後、コーヒー豆を粗挽きに挽いたコーヒーの粉だと24時間程度で二酸化炭素(炭酸ガス)が抜けると言われています。
※具体的には、焙煎が深い方が比較的早く炭酸ガスが抜ける傾向があり、コーヒー豆を挽くと一気にガスが抜けていく傾向にあります。
そうです。
コーヒー豆の美味しさの源でもある二酸化炭素(炭酸ガス)は、コーヒー豆の状態の方が維持できるという事なんです。
つまり美味しいコーヒーの状態で保存しておきたいのであれば、焙煎後、コーヒー豆の状態で保存するならば美味しい状態を維持できるということになります。
【豆知識】焙煎後、コーヒー豆の状態で保存するのがよい理由
コーヒー豆をあえて例えるならば、コーヒー豆は美味しい成分を保管しててくれているカプセルということができます。
ですからコーヒー豆の焙煎の仕方によってはコーヒー豆に目に見えないほどの亀裂が入り、その亀裂は短期間で揮発性が高くコーヒー豆の美味しさの源でもある二酸化炭素(炭酸ガス)を排出していきます。
しかしコーヒー豆の表面を傷つけないような仕方で焙煎し、コーヒー豆を過度に焦がしたり傷つけたりしなければ、コーヒー豆は焙煎後1週間〜10日間程、
コーヒー豆自身がコーヒーのうま味を保護するカプセルのようになって、コーヒー豆の中にうまみ成分を保存していてくれるのです。
その二酸化炭素(炭酸ガス)にはコーヒーのうま味だけでなく、香気成分も入っています。
つまりコーヒー豆から排出される二酸化炭素(炭酸ガス)は、コーヒーの美味しさの生命線でもあるのです。
ですからコーヒーを美味しい状態を保つ秘訣は、できるだけコーヒー豆から排出される二酸化炭素(炭酸ガス)が逃さないようにするというのが秘訣といえます。
美味しいコーヒーの保存の仕方|豆・粉どちらが最適か?、その飲み方とは
これでこのコンテンツの答えは出たでしょうか。
そうです。美味しいコーヒーの保存をする場合は、コーヒーの豆の状態で保存するのが最適です。
しかしこれはご購入されたコーヒー豆をどれくらいで飲み切るかによります。
一概にすべてコーヒー豆が良いという分けではないのです。
たとえば焙煎後、コーヒー豆を挽いた時に、二酸化炭素(炭酸ガス)が約4割放出されるといわれています。
そして残りの6割は、徐々に放出されていくといわれています。
その二酸化炭素(炭酸ガス)の放出には、コーヒーの美味しさのかなめの一つ、香気成分も放出されています。
※炭酸ガスの放出量は、挽き加減、豆の焙煎具合等によって変化します
ですから購入されたコーヒー豆を焙煎後1週間以内に飲むつもりならコーヒーの粉で購入されてもよいかと思います。
しかしそれ以上であるならば、コーヒー豆の状態で購入し、保存することをお勧めいたします。
ですからコーヒー店のオーナー様!
ぜひデリシャスフードパッケージにお問い合わせいただき、コーヒー豆の状態で入れるコーヒー袋のご購入をご検討くださいね。
ぜひオーナー様が愛する大切なコーヒーのお役に立ちたいと思っています。
まとめ
美味しいコーヒーの保存、コーヒー豆・粉どちらが最適かはいかがでしたでしょうか。
このコンテンツではコーヒー豆の殻が果たす役割、焙煎後生じる二酸化炭素(炭酸ガス)の重要性などを鑑みて、コーヒー豆で保存することをお勧めしています。
しかしコーヒーはコーヒーを愛し、そして飲む方のスタイルによっても美味しさは変化しますよね。
ぜひご自分にあった美味しいコーヒーの保存の仕方を模索してください。
またコーヒー店のオーナーの皆様、まだまだ勉強中ですが、ぜひデリシャスフードパッケージにお問い合わせいただき、御社の美味しいコーヒーの手助けをさせていただければと存じます。
その場合はぜひデリシャスフードパッケージのコトパッケージアドバイザーまでご相談ください。