身近な素材-プラスチック
感染症の影響でデリバリーやテイクアウトを利用する機会が増えた方は多いと思いますが、このデリバリーやテイクアウトに欠かせないのがプラスチックの容器包装です。
デリバリーやテイクアウト以外にも、私たちの暮らしを振り返ると、食品や雑貨、衣類のほとんどはプラスチックの袋や容器、トレイなどに入っています。
ただ最近では海洋プラスチックごみの問題などがニュースになりますが、それだけプラスチックはわたしたちの生活で欠かせないものになっているということですね。
ではそもそもプラスチックとは何なのでしょうか?また、どんな特徴があるのでしょうか?
そんな点についてまとめてみたいと思います。
プラスチックとは何ですか?
プラスチックはギリシャ語に由来する言葉で、英語では「可塑性(かそせい)がある」と言う意味があります。
「可塑性(かそせい)」とは、粘土のように、外から力を加えた時に形が自由に変形し、力を加えるのをやめても元に戻らない性質を表しています。
言い換えると、「形をつくれる」という意味で、加熱により軟化し、任意の形に成型できる有機高分子物質の総称をプラスチックと言い、一般的には有機合成高分子をプラスチックと呼びます。
プラスチックは、昔は石炭から造られていましたが、今ではほとんどが石油を原料にしています。
しかし、石油や石炭などの化石資源から作られるプラスチックの大量消費は地球温暖化と海洋汚染の原因になることが指摘されています。
最近では「バイオマスプラスチック」と呼ばれる植物や生物由来の資源植物からできるプラスチックが注目を集めています。
プラスチックの種類
1:熱可塑性プラスチック
<加熱すると柔らかくなり自由に変形する。冷却すると固まる。リサイクルが可能>
熱可塑性プラスチックは、容器包装、日用品から家電、自動車まで幅広く使用されています。
2:熱硬化性プラスチック
<加熱前は自由に変形するが、一度加熱して硬化すると再び軟化せず、どんな溶剤にも溶けない。>
熱硬化性プラスチックは、自動車の部品、ゴルフのシャフトやテニスのラケット、食器類、ヘルメットなどに利用されています。プラスチックを使用する事で、軽量化につながっています。
プラスチック容器の長所と短所
プラスチックには沢山の長所がある一方、短所もあり、万能ではありません。
プラスチック業界では、プラスチックの長所を活かし、短所をカバーしながら、原料の特徴をうまく組み合わせていろいろな分野の製品を作っています。
プラスチックの長所 | ・金属や陶磁器に比べて軽く、丈夫
・さびや腐食に強い ・電気的性質に優れている ・断熱性に優れている ・衛生的でガス遮断性が高い ・透明性があり自由に着色できる ・成形しやすいため大量生産が可能 |
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プラスチックの短所 | ・熱に弱い プラスチックの種類によっては耐熱性が低く、熱によって形が変わってしまうことがあります。(熱硬化性プラスチックには熱に強いものもあります) ・表面が傷つきやすい ・ホコリがつきやすい ・溶剤に弱いものがある |
包装容器にプラスチックが利用されている理由
冒頭でも触れましたが、わたしたちの身の回りには食品、雑貨、飲料、弁当容器など、プラスチックを原料とした包装容器がたくさんあります。
このように包装容器にプラスチックが多く使われるのはなぜでしょうか?
理由の一つ目として、プラスチックの包装容器は高温で製造されるので、雑菌の混入などを防ぐ事ができます。
そのため木や紙などの自然素材よりも衛生的です。
二つ目に、プラスチックは品質が劣化しにくいため、内容物の保存性能に優れています。
三つ目に、プラスチックの包装容器は軽量で低コスト、さらに柔らかい素材で作られているので内容物を保護したり、品質が安定しているので大量輸送・大量生産が可能です。
このようなプラスチックの特性は、食品用の包装容器に最適な素材と言えます。
なぜなら食品は、生産されてから消費されるまでに、衛生的に、品質を劣化させずに流通させる必要があるからです。
近年ではさらに、病院や介護施設などでも使いやすいユニバーサルデザインや、環境に配慮した製品、またコストの削減などの面でもプラスチックの包装容器の研究・開発が進んでいます。
また、現在新型コロナウィルスが世界的に流行している状況にあって、プラスチック容器包装やプラスチックのカトラリーなどは、中身を衛生的に保ったり、使い捨てにより他人との接触を必要最低限にするためにも役立っています。
まとめ
プラスチックはその特徴を生かして様々な包装容器に利用されています。
現在では環境に優しい製品に注目が集まっており、バイマスプラスチックや生分解プラスチックなどの容器や袋、カトラリーなど様々な製品が開発されています。
プラスチックの容器やカップをお探しの方は是非、デリシャスフードパッケージのパッケージアドバイザーにご相談ください。