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紙コップに関する6つの素朴な疑問を一挙解決!!

紙コップに関する6つの素朴な疑問・・・

今日のお昼はマクドナルド♪ドリンクはホットコーヒーではなくコーラを頼もう!

テイクアウトして中身を出したらドリンク容器のまわりにたくさん水滴が付いています。
これは結露ゆえなのですが、この結露の原因はコップの中と外気の温度差です。
しかし紙コップは中も外も水だらけでどうして漏れないんだろう?
不思議になりますよね。

なぜ紙コップは紙なのに水が浸みないのでしょう・・・?
紙コップって普段から頻繁に目にして使うのに、そういえば知らないことが一杯です。

今回はそんな不思議な紙コップに関する素朴な6つの疑問を纏めてみました。
ぜひこれを読んで紙コップに関しての知識を増やしてくださいね。

紙コップに関する6つの素朴な疑問一覧

水 紙コップ 防水

紙コップは紙なのにどうして水が漏れないの?!

ご存知のように紙は水に弱いものです。
たとえば書類などの上に水をこぼして、その書類がダメになった・・・誰もがそんな経験をしていると思います。

そのように水に弱い紙を水に強くするためには、耐水性のあるもので紙をコーティングしなければなりません。
では紙コップは何でコーティングしているのでしょう?

紙コップを守るコーティング技術!

紙コップというと、紙がそのままコップになったと思っている方はままいらっしゃいます。

しかし紙コップの内側を手の指で擦ってみてください。
なんかツルツルするものを感じるはずです。
これは紙コップの内側をポリエチレンでコーティングしているのでツルツルしているんです。

つまり紙コップは材質が紙ですので、中の液体が染み出ないようにコーティングが施されています。
つまり一般的な紙コップにはすべて、PEコーティングが施されているのです。

このコーティング技術によって紙コップから水が漏れないよう守られているんです。

紙コップに水を入れても漏れない理由とは

もっと詳しく紙コップから水が漏れない理由を解説していきます。

紙コップが作られはじめた頃は、耐水性のあるパラフィンワックスを紙コップに吹き付けて耐水性をもたせていました。
パラフィンは石油から作られる鉱物油で、柔らかいワセリンは皮膚科のクリームに、もっとさらさらしたオイルは化粧品にも使用されています。
ですから、パラフィンワックスは人体には無害なので紙コップのコーティングに使われていました。

しかしパラフィンワックスのコーティングには、耐熱性がないという弱点がありました。
パラフィンワックスの耐熱温度がおおよそ60℃くらいなので、ホットドリンクを入れるパラフィンが溶けて水が浸みだしてしまのです。
そうすると紙コップからホットドリンクが漏れてしまうのです。
それでは紙コップの用を成さなくなります。

そこでホット用の紙コップ。
つまり耐熱の紙コップはできないかと研究された結果、別のもので紙コップの内側をコーティングするという方法が見つかりました。
それがPEラミネートです。

耐熱温度が100℃を超えるポリエチレンという素材で紙をラミネートすることで、ホットドリンクにも使える紙コップが出来上がったのです。
ラミネートですから、作るのも楽です。
紙コップがまだ平らな状態の時にポリエチレンのフィルムを貼りつけ、その後紙コップの形に成形していきます。

ちなみにポリエチレンは炭素と水素からなる単純な高分子化合物なので、体内に入っても害になりません。
またそのポリエチレンを燃やしても水と二酸化炭素になるので、ポリエチレンでラミネートされた紙コップも、燃やすごみとして出すことができるのです。
便利になりましたね。

紙コップは熱湯やスープにも使えるの?

熱湯 紙コップ

これはよく聞かれる質問です。
紙コップは熱湯やスープにも使えるのでしょうか。

前述したように、紙コップの内側にはPEラミネートが貼られています。
そのポリエチレンの中には耐熱温度が70℃~90℃の低密度ポリエチレンと、110℃まで耐えられる高密度ポリエチレンがあります。
その中でも紙コップのラミネートに使用されているのは耐熱温度の高い高密度ポリエチレンなので、耐熱温度は110℃になります。
ですから紙コップには熱湯やスープを入れてることができます。

さらに注意しなければならないのは、日本製の紙コップと海外製の紙コップの違いです。
同じ高密度ポリエチレンを使っているとしても、使っている品質が違います。
日本製の紙コップの方が中の液体の浸透性が低いのです。
その液体の浸透性は、中に入れるモノ、とくにコーヒーや紅茶などはただのお湯よりも高くなっていきます。

そうするとどうなるでしょうか。
日本製の紙コップはある程度の時間、中に熱いコーヒーなどを入れていても零れてきません。
しかし海外製の紙コップは、そもそも使用している高密度ポリエチレンの浸透性が高く、熱圧着する温度にも個体差があるため、中の液漏れしやすくなります。
それがとくに浸透性が高いコーヒーなどを入れたらどうなるでしょうか・・・
中のコーヒーが漏れてPL問題となってしまいます。
でも海外製の紙コップのPL問題はどこに持っていけば良いのでしょうか・・・・
お店の泣き寝入りです。
安かろう、悪かろうですね。

さらに注意点しなければならないことが一つあります。
それは紙コップの電子レンジの使用です。

紙コップは電子レンジにいれて温めても大丈夫ですか?

紙コップは電子レンジにいれて温めても大丈夫なのでしょうか。

冷めた飲み物を簡単に温めてくれる生活に欠かせない便利な電子レンジですが、油を含んだものを温めるとあっという間に100℃を超える高温になることがあります。

そうなると紙コップの内側のポリエチレンの耐熱温度は110℃なので、そのポリエチレンが溶け出して紙コップの耐水性が失われ、紙コップの中身が漏れ出してしまうかもしれません。

溶けたポリエチレンを食べても健康に害はありませんが、中に入った熱い食品を触ってしまうことで事故につながりますので、紙コップの電子レンジでの使用は控えた方が賢明です。

さらにただの水でもそういう状態なのですが、中にスープなど油が入っているお料理だったらどうなるでしょうか。
電子レンジにかけたら、中のスープの油が反応し100℃を簡単に超えてしまうかもしれません。

そうなると火傷です!
紙コップを電子レンジにかけるのは気をつけてくださいね。

紙コップを使ってオーブンでカップケーキを焼けますか?

紙コップを利用したカップケーキを作っている方が時々いらっしゃいます。

高速道路や道の駅などに行くとよく紙コップを使って作っているであろうケーキなどをみますよね。
恐らくその土地土地の特産品などを使って心を込めて紙コップでカップケーキを焼いているんだと思います。

しかし紙コップを使ってオーブンでカップケーキを焼くのは注意です!

なぜなら電子レンジよりも高温になるオーブンでは、やはりポリエチレンが溶けたり、最悪の場合には紙が燃える可能性もあります。
先ほどをお伝えしましたが、紙コップの内側にはポリエチレンが貼ってあります。

ですから、もし紙コップでケーキなどを焼きたい方は、オーブン対応の焼成容器を使用することをお勧めします。

紙コップにアルコールを入れて飲んでも大丈夫ですか?

アルコール 紙コップ

皆さんが紙コップで飲むものって、コーヒーやお茶、ジュース、水でしょうか?
え?お酒も飲むって?
そうですよね。家やアウトドアで仲間とワイワイする時にはお酒が付き物ですよね。

これはご存じない方が多いのですが、実は紙コップはアルコールが苦手なんです。
意外ですよね。

同じ飲料なのになぜ紙コップはアルコールが苦手なのでしょうか。

それは、アルコールは水よりも紙に浸透しやすいという性質があるからです。
特に紙の接着面や底の接合面からアルコールが浸みだしやすくなるからです。

それで、紙コップを買うと「アルコール飲料には使用しないでください」と書いてあるわけです。
アルコールと同じ理由で、薬品やドレッシングなどを紙コップに入れると漏れる可能性が高くなります。
注意してくださいね。

でも安心してください。
穿いてますよ。

ではなく、紙コップでお酒を飲んだからと言ってすぐにポタポタ紙コップからアルコールが漏れるわけではありません。
紙コップを時々替えれば心配はありません。

俺のお酒は長い・・・・
そんな長時間お酒を飲む方は是非気を付けてくださいね。

紙コップはどうやってできるの?

紙コップの防水の仕組みが分かったところで、一枚の紙から紙コップが出来上がるまでを簡単にご説明したいと思います。

①まず紙コップの元になる紙にポリエチレンの薄いフィルムを張り付けます。

どのくらい薄いかというと、厚さ20ミクロンだそうです(20ミクロン=0.02mm)
ミクロンという単位がピンとこないですが、とっても薄いということは分かりますね。
こうしてポリエチレンと一体になった紙は、紙コップの筒の部分を作るラインと底の部分を作るラインに別れます。

②底の部分は、丸く型抜きすると同時に一回り小さい型に押し付けて縁を立て、浅いカップのような形状にします。

③紙コップの筒の部分は、印刷をする場合は最初に印刷、その次に型抜きをします。

型抜きされた胴体は、紙の端っこのポリエチレンを熱で溶かして、胴体型の金型に巻き付け、圧着します。
金型の底の部分を熱して筒の部分をくっつけます。その後胴体の紙を底の部分に織り込んでしっかり圧着します。
つまり、防水のために貼り付けたポリエチレンを溶かすことで、接着剤の替わりにもなっているんですね。

④最後に紙コップの縁の部分を加工します。
わたしたちが見る紙コップの口が当たる部分は、外側に丸まっています。
この部分をカールといいます。カールのおかげで紙の断面の部分から水が浸みこまず、唇に当たる部分はなめらかになります。
回転する機械で素早く縁を外側に巻き込んだらカールの完成です。

科学技術振興機構の動画「紙コップができるまで」がありましたので、よろしければ参考にしてみてください。

紙コップに関する6つの素朴な疑問 まとめ

紙コップって便利で万能選手!!
というイメージがありましたが、結構制限があるものだということがお分かりになったでしょうか。

しかし紙コップはとても便利ですし、紙ですからエコともいえます。

今は店内で陶器の使用を止めて紙コップが使われているカフェもあります。

以下に紙コップをリンクしておきますので、ぜひお好きな紙コップをお選びください。

またもしどんな紙コップを使用したら良いか分からない場合、
デリシャスフードパッケージのパッケージアドバイザーまでお気軽にご相談ください。

お客さまにお望みの紙コップをお選びするのを手助けさせていただきます。

パッケージアドバイザーへのご相談はお問い合わせ窓口又はお電話にてお願いいたします。

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