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刺身用容器をご紹介します

刺身は、日本人の好きな和食の上位に入るメニューです。

年齢層の高い家庭ほど、家で普段から刺身を食べるという調査結果がありますが、日本人が刺身好きなことに変わりはありません。

刺身は火を使う必要がなく、買ってきたらそのままテーブルに並べて食べられるので、少し値が張りますが、夕食を作る時間が限られているときの最後の手段としている主婦も少なくありません。

また、お正月やお祝い事の時に、豪華な刺身の盛り合わせを注文する家庭も多いのではないでしょうか?
そんなイベントの時に購入する刺身は、盛り付けが美しく、テーブルに並べただけで華やかな雰囲気になります。

刺身はその切り方や盛り付け、また使用するお皿までとても美しい芸術的な日本料理なのです。
しかし、生の魚を食べる文化がある国は日本を含めごくわずかです。

日本で刺身文化が根付いたのはどうしてなのでしょうか?刺身にはどんな切り方があるのでしょうか?

このコンテンツでは、様々な刺身の盛り合わせに適した容器についてもご紹介します。

刺身とは?

刺身

刺身とは何でしょうか。
刺身とは、生の魚介類を新鮮な状態で薄く切り、しょうゆなどを付けて食べる料理のことです。

最近では子どもたちを中心に、マグロよりサーモンの刺身のほうが人気のようですが、地域によっても食べる刺身の種類に違いがあります。

例えば、太平洋の魚が水揚げされる東日本ではマグロやカツオなどの赤身の消費量が多いのに対し、西日本では瀬戸内海で水揚げされるヒラメといった白身魚の刺身が多く消費されています。

実は「刺身」の呼び方にも地域による違いがあります。
しかし、焼き鳥のように串に刺してあるわけでもないのに、どうして刺身と言われるようになったのでしょうか?

刺身の由来とお造り

魚の切り身が「刺身」と呼ばれるようになった理由は二つあります。

一つには、「切る」という言葉は人を切ることを想起させたためです。
刺身を食べる習慣が広まったのは、武士が刀を差している江戸時代でした。
ですから切るという言葉は縁起が悪いと考えられ、切るから刺すという言葉に置き換えられたといわれています。

「刺す」もけっこう物騒に聞こえますが、刺身といういい方は盛り付けから由来した呼び方のようです。
魚を切り身にすると、食べる時に何の魚か分からなくなってしまうため、盛り付ける時に魚の頭や尾を、切り身に刺す習慣があったのです。これが二つ目の理由です。

関西では、「刺す」も縁起が悪いとされ、魚を造る(作る)と表現するようになりました。
「お造り」という言葉はここから来ています。

ですから刺身とお造りは基本的に同じものなのです。
しかし、一部では刺身より「お造り」のほうが豪華という印象を持っている人が多いようです。

マグロ

刺身はいつから食べていたの?刺身の歴史

和食人気の影響で、外国人の間でも刺身やお寿司は人気がありますが、生の魚を食べる習慣を持つ国はとても限られています。
よく知られているのはイタリアのカルパッチョで、日本でも人気があります。

日本で庶民も様の魚の切り身を食べるようになったのは江戸時代です。
しかし魚を切り身にして食べる食べ方は、それよりずっと前に昔中国から伝わりました。

では、刺身が日本食として根付いたのはどうしてなのでしょうか?
ここでは大きく二つの理由を取り上げたいと思います。

理由その①:海に囲まれた国

海

中国では、春秋時代に生の魚を食べた記録があり、これが日本にも伝わったと考えられています。
しかし中国では日本と違い、生の魚を食べる習慣は広がりませんでした。
その理由は、中国は内陸部に向かって国土が広いので、魚を食べるとすると海の魚ではなく川で獲れる淡水魚になってしまうからです。
淡水魚は危険な寄生虫が多いので、加熱して食べる必要があります。
そのため、魚の生食は根付かなかったのです。

一方日本では奈良時代の古事記に、魚や肉の生食についての記録があります。
これは生肉を意味する膾(なます)と呼ばれ、後に酢を使用した調味料で味を付けて食べるようになりました。
現在おせちなどに入れる大根と人参の生酢の由来はここから来ています。

日本は四方をすべて海に囲まれていて新鮮な魚が手に入りやすいため、魚を生で食べる刺身の文化が根付いていったのです。

理由その②:醤油の普及

醤油 醤油差し
刺身に欠かせない醤油

はじめに刺身の定義として、「生の魚介類を新鮮な状態で薄く切り、醤油などを付けて食べる料理」と書きましたが、刺身に醤油は欠かせませんね。

刺身用の醤油があるくらい、刺身につける醤油は重要です。
この醤油の普及が、刺身の普及と深い関係にあるのです。

では、醤油はいつ頃作られるようになったのでしょうか?
実は、醤油は味噌を作る過程で発見されたものです。
その味噌の原型は、中国から伝わった醤(ひしお)という発酵調味料です。醤油が広まる前から、味噌は日本で一般的な調味料として使用されていました。

醤は、魚や肉、大豆や麦に塩や麹を混ぜて発酵させたもので、飛鳥時代に中国から日本に伝わったとされています。
味噌は醤の中でも大豆や麦を使用した穀醤にあたります。
大豆などが発酵することによりたんぱく質が分解され、旨味の元であるアミノ酸がたくさん生じます。

その後、鎌倉時代に大豆を使った味噌の製造過程で桶の底に溜まった液体が大変おいしいことが発見されました。
この液体が桶のそこに溜まっていたことから「たまり」と呼ばれて醤油の元となったと言われています。

この頃から、魚の切り身に醤油をつけて食べることが始まりました。
しかし、醤油は味噌の製造過程でできるものなので、たくさん作ることができません。
そのため魚の切り身に醤油をつけて食べる刺身も、身分の高い一部の人しか食べることができませんでした。

その後、熟成期間が短くて完成する今のような醤油が作られるようになり、江戸時代には各地で醤油が作られるようになりました。

江戸時代中期に醤油が庶民に普及すると、刺身もあっという間に広がり、江戸では刺身専門店が出るほどの人気となりました。

醤油がなかったら、魚を生のまま食べる刺身という食べ方は、これほど広まらなかったでしょう。
ですから、刺身が日本食として定着したことには、醤油の普及が大きく関係していると言えるのです。

美しい刺身の盛り付け

日本食では、彩りや切り方、盛付け方など、目で見た美しさが重視されます。
同じ料理でも盛り付けによって満足度が変わってくるため、盛り付けも料理の一部と言われるほどです。

刺身を作る際にも、それぞれの魚の特性に合わせた刺身の切り方や、盛り付けが工夫されています。
その刺身の切り方には様々な種類があるので、そのいくつかをご紹介します。

平造り(平作り)

平作りは、マグロの刺身などで一般的に見られる切り方です。
サクの右側に、刺身包丁の根元から切り込んで引きながら切ります。
まっすぐに包丁を入れると長方形の切り身ができますが、包丁をわずかに左に傾けながら切ると、角が立って美しい切り身に仕上がります。

薄造り

薄造り
歯ごたえのある魚が食べやすい薄造り

薄造りとは、包丁の刃先の先端部分を使い、ごく薄く透けるようにそぎ切りにする切り方のことです。
薄造りはふぐ、ヒラメ、カワハギ、コチのように弾力のある魚に用いられます。

実が締まって弾力のある魚は、マグロのように分厚く切ると噛み切るのが大変で旨味を味わうことができません。
そのため乗せる皿の目地が透けて見えるほど薄くそぎ切りにしていきます。

薄造りは、器を回しながら花びらのように並べていくととても美しく盛付けられます。

姿造り

姿造りとは、刺身を頭や尾と一緒に、元の魚の姿に近づけて皿に盛る方法です。
同じような盛り付けに活け造りという盛方があります。
活け造りは、魚を失神させた状態で素早く刺身にする作り方なのでウロコは取りません。

姿造りの作り方は、魚の頭を落とさずに三枚におろし、背びれや尾びれの部分を爪楊枝などを使って立体的に仕上げます。
その上に切り身にした魚の身を並べ、つまと一緒に盛り付けます。
姿造りは大変豪華で、お祝い事や特別な時に喜ばれます。

刺身用容器の種類

発泡トレー 刺身容器
一般的な

スーパーなどで刺身を買うと、様々な容器が使われていることが分かります。
最も一般的なのは、発泡容器(PSP)です。
お刺身はそのままテーブルに並べても豪華に見えるよう、容器の色が工夫されています。

例えば高級感のある黒を基調にして金色や赤の模様が入った容器や、新鮮さを感じさせる青と白の容器などがあります。

また、魚のドリップが広がらないよう工夫や、立体的な盛り付けができる段差を付けた容器などもあります。

しかし、薄造りの場合には発泡容器が使用できません。

薄造りやハレの日の刺身用容器

刺身皿
陶器のような容器 株式会社ニシキ 丸皿

薄造りに発泡容器が使用できないのには理由があります。
薄造りは、包丁で魚の身を薄く削いだらそのまま器にピタリと貼り付けるように置いて盛り付けます。
その際、包丁が容器に当たるので、発砲容器では切れ味の鋭い刺身包丁で容器が切れてしまうのです。

そのため薄造り用の容器は、硬いポリスチレン(PS)などの容器が使用されます。

薄造りは多くの場合、器の外側から反時計回りで円形に並べていきます。
そのため円形の器が適しています。

薄造りの盛り付け方には、菊の花のように美しく盛り付ける「菊盛」や、牡丹の花に見たてた「牡丹盛」などの盛り付け方があります。
もちろん刺身から透けて見える皿も、鮮やかな色や美しい模様が大切にされています。

陶器のようなスチレン容器は、薄造り以外にもハレの日のお刺身などに利用されます。
使い捨てとは思えない質感と丈夫さがあるので、食べ終わった後も家で再利用することが可能です。

刺身が売れるのはいつ?

総務省の家計調査によると、一か月あたり刺身の盛り合わせに使う金額が高いのは、50代より上の世帯であるという結果になっています

これには、若い世帯にとって刺身は高価な部類に入ることや、刺身よりも肉のほうがおかずとして好まれるという理由があるようです。

しかし、若い世帯が刺身を多く購入する日も分かっています。
それは正月やひな祭り、節分、父の日や母の日などのイベントがある日です。
イベント日には、刺身の盛り合わせ以外に、手巻き寿司などの米飯メニュー用に刺身を購入する家庭も多いようです。

また、最近では盛り合わせの刺身ではなく、単品の刺身を買ってきて、カルパッチョなどのおかずを作る人も増えています。

このように、年齢層やカレンダーによって売れる刺身の内容は異なってくるため、お店に買い物に来る人たちの年齢層や家族構成を意識した刺身売り場を作ることが大切です。

また、入学式や卒業式など近隣の学校の行事を把握しておくと、お祝い事にさしみを買いたい人のニーズに応えることができます。

日本人は刺身が大好きですから、平日に売れるお刺身とハレの日に喜ばれる刺身を意識して、チャンスロスを減らしていきましょう。

まとめ

四方を海に囲まれた日本だからこそ可能だった刺身は、切り方や器にこだわった美しくヘルシーな日本食です。

特にハレの日に人気の刺身には、美しい容器が欠かせません。
デリシャスフードパッケージでは、オーソドックスな発泡の刺身容器のほかに、薄造り用の皿、イベント性のある船盛り容器など、様々な刺身用容器を扱っています。

刺身用の容器をお探しの方はぜひご相談ください。

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