レジ袋の有料化以降、環境にやさしいイメージのある紙袋が人気です。
紙袋と一口に言っても、中に入れるものによってさまざまな形状があります。
最も歴史の古い紙袋は封筒型の「平袋」です。
マクドナルドのハンバーガーを入れるのに使われる持ち手のないタイプは「角底袋」といいます。
一番再利用される紙袋は、持ち手がついているタイプの「手提げ袋」ですね。
このコンテンツでは、用途の広い角底袋について、詳しく取り上げます。
Contents
角底袋とはなんですか?
角底袋とは、底の部分が長方形(四角形)でひもなどの持ち手がついていない紙袋のことを角底袋といいます。
角底袋は、底が長方形(四角形)の袋形状のため、形状そのままが名称としてつけられています。
角底袋の読み方は「かくぞこぶくろ」と呼ぶのが一般的です。
この角底袋は非常にシンプルなつくりなので、低コストで製造することができます。
ですから角底袋はいまや商品・食品などさまざまな分野のラッピングや包装に欠かせない紙袋となっています。
このシンプルな紙袋の元の角底袋が発明されたのは1871年のアメリカです。
それまでアメリカで多く使われていたのは封筒タイプの紙袋を折りたたんで平らな底をつけた紙袋の形状のものでした。
しかしそれら封筒タイプの紙袋は使用用途が限定されていたため、大きく普及はしてなかったのです。
その後1883年頃に、底が長方形で折りたたんで保管できる現在の角底袋が発明され、薬局や食料品店などで広く使用されるようになり、一挙にこの角底袋がアメリカで普及したのです。
角底袋はどんなところで使用されていますか
サイズが多彩でコストも安い角底袋は、食品、日用雑貨などの持ち帰り袋として広く利用されています。
紙には水に弱いという弱点がありましたが、耐水・耐油加工を施した角底袋は食品をそのまま入れることができます。
そのため、ハンバーガーなどのファストフードや、焼き菓子、パン、空揚げやてんぷらなどの持ち帰り袋にも使用されています。
さらに最近はプラスチック(樹脂)やバイオマスプラスチックのレジ袋などに角底袋などを入れて使用するなど、他の商品と組み合わせて使用することが多くあります。
また最近では、袋の中身が見える窓付きの角底袋も使用されています。
そのような形状の角底袋はクッキーなどのお菓子や、かわいい缶やパッケージに入ったお茶などの詰め合わせは、外から見えるとお洒落なので、プレゼントなどにぴったりです。
角底袋は低コストで大量に製造できますが、使用する紙の種類や印刷などによって、お店の雰囲気にぴったりのオリジナルの角底袋を作ることもできます。
しかし注意しなければならないことがあります。
角底袋とされている紙袋のほとんどは直接食品を入れることが想定されていません。
ですからもし直接食品を入れようと考えられている方は角底袋の使用の際は注意が必要となります。
では、角底袋にはどのような紙の種類を選択できるのでしょうか?
ラッピングとしても使われる角底袋
角底袋にはさまざまなサイズや形状のものがあります。
さらに角底袋は幅広く使われているため、そのデザインも和テイスト、花柄、無地カラー、クラフトカラーなど様々な角底袋があります。
ですから角底袋はさらに使用用途、業種が広がり、土産店や和菓子店、雑貨、洋服等など、様々なラッピングに使用できるようになっています。
このようにしっかりとした紙質の角底袋は、入れて、ちょっとしたシールを貼るだけでもラッピングが完成する手間要らずの包装資材です。
さらに材質が紙なので脱プラを意識したエコな包装資材(ラッピング)としてもよく使われています。
海外の角底形状の紙袋の使用用途について
角底形状の紙袋は、日本では数多く使われていますが、そのほとんどは大きな袋の補助として使われています。
つまり大きな紙袋、またはプラスチックの袋の中に角底袋を入れるということです。
しかし海外での角底形状の紙袋の使用用途は少し違います。
最初の画像のように大きな袋として角底形状の紙袋を使用しています。
その理由に関しては、エコを代表する商品 紙袋|紙袋の“全て”をお伝えします!!にて詳しく説明していますので、ご興味のある方はご覧ください。
角底袋に使用される紙の種類
低コストで製造できる角底袋に使用されるのは、クラフト紙が最も一般的です。
クラフト紙とは、木材をアルカリ性薬剤で処理して得たクラフトパルプから作られた紙のことをクラフト紙といいます。
クラフト紙の特徴は、クラフト紙は紙の繊維が長いので強度が強いという特徴があります。
そしてクラフト紙には、晒(さらし)、未晒(みさらし)、半晒(はんさらし)、片艶晒(かたつやさらし)といった種類があります。
「晒(さらし)」という言葉は普段あまり使わない言葉ですね。
晒(さらし)とは漂白のことで、未晒(みさらし)とは漂白していないことを意味しています。
クラフト紙は茶色のイメージがありますが、あれは漂白をしていないクラフト紙なので茶色なのです。
それに対して半分漂白したクラフト紙は半晒(さらし)、白くなるまで漂白したクラフト紙は晒(さらし)クラフトと呼ばれています。
クラフト紙は漂白すると若干強度が落ちますが、それでも強度が強い紙であることには変わりありません。
さまざまなお好みの紙の種類を選ぶことができます。
未晒クラフト | ・ナチュラルでエコなイメージが強い ・ザラっとした手触り ・コストが安い ・紙そのものの色があるので、単色の印刷で個性が出せる |
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晒クラフト | ・表面が整ってはいるが、自然な紙の風合いも残っている ・白色の素材なので、濃淡のある印刷も可能 ・耐水加工など表面加工ができるので、印刷の上にPP加工そしてインク移りを防ぐことができる |
片艶晒クラフト | ・晒クラフトの片面だけに表面を滑らかにする処理をしている紙 ・晒クラフトよりも表面が滑らかなので、より印刷に適している |
紙袋を選ぶ際には、使用する用途、強度、印刷や耐水耐油加工などの加工の必要性、
ブランドイメージなどを総合的に考えて、ぴったりの紙袋を選ぶことが大切です。
ぜひ当社のコトパッケージアドバイザーまでご相談を!
軽いものなら小判抜きも
角底袋は持ち手がないのが特徴ですが、中に入れるのが軽いものなら、紙袋の上部を打ち抜いて小判型に穴をあけた袋があります。
これは紙袋業界では「小判抜き」と呼ばれています。
持ち手があれば、角底袋をさらに持ち手の付いたビニール袋に入れる必要もなく、
ちょっとした手土産ならそのまま渡すことができるので、エコで便利です。
需要が伸びている宅配袋
持ち手のない紙袋の中に、宅配袋があります。
これまで荷物の発送には段ボールが多く利用されてきましたが、宅配袋の利用も増えています。
宅配袋は、多くの場合封緘部分にテープがついていて、
紙質も薄手のものから折れにくい厚紙のものまでさまざまな種類があります。
宅配袋を使用するメリットとして、
・段ボールよりもコストが低く抑えられる
・使用前の宅配袋はコンパクトに保管できる
・荷物のサイズに合わせて封の仕方を調整してサイズを小さくすることができる
宅配袋にはこのようなメリットがありますが、いくつか注意点があります。
まず段ボール箱などと比べると、積み重ねた時の圧力に弱いことや、衝撃に対する保護性が劣るなどの点があります。
しかし、それほど緩衝性を必要としない衣類や、すでに小箱などに入れてしっかり梱包されている商品などには
宅配袋を使用することでコストを削減することができます。
宅配袋を使用して一定量の荷物を発送する会社や店舗などは、
自社のロゴやショップ名を入れたオリジナルの宅配袋をつくるのもおススメです。
オリジナルの紙袋について検討されている方は、デリシャスフードパッケージまでご相談ください。
まとめ
角底袋は袋の大きさ、選ぶ紙の素材、耐油加工などによって食品から雑貨まで、様々なものに利用することができます。
コストやイメージ、必要な強度をよく検討して、ぴったりの角底袋を選びましょう。
もしぴったりの角底袋が見つからない場合には、オリジナルの紙袋を作ることも可能です。
デリシャスフードパッケージでは、食品に限らず様々な紙袋をご提案できます。
ぜひコトパッケージアドバイザーまでご相談ください。