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ガス抜き コーヒー袋が登場した理由!|珈琲包装徹底解説

コーヒー好きは多いと思いますが、ではコーヒーのどこが好きですか?と尋ねられるとそのコーヒーの好きなところはさまざまです。

しかしコーヒー好きの方の多くに共通する、コーヒーの好きなところは「コーヒーの香り」という方は多くいらっしゃいます。

たしかにコーヒーの香りって本当にいいですよね。
わたしも大好きです。

そのためコーヒー店のオーナーもそのお店のコーヒーの「香り」を大切にされる方は数多くいらっしゃいます。

今回は、そのコーヒーの香りを保つのに大切なコーヒー袋のガス抜き加工に関して特集していきたいと思います。

みなさんの参考になれば嬉しいです。

コーヒー豆は日本にどのような状態で届くの?

日本で流通しているコーヒー豆のほとんどは輸入されています。
そしてその輸入されたコーヒー豆の輸送には昔から麻袋(通称:ドンゴロス)が使われており1袋約60~70kgといった重量でコーヒー豆が生豆の状態で充填されています。
ちなみに、このコーヒー豆の輸送に使われている麻袋は一般的に「あさぶくろ」と呼んでいますが、コーヒー業界では「またい」と読むこともあるようです。

最近では、麻袋の内側に厚めのポリエチレンを使ったグレインプロと呼ばれる包装方法や真空パックのものも増えてきているようですが、麻袋は依然コーヒー豆の輸送に使われており、その麻袋には中に入っているコーヒー豆の産地、銘柄、等級などが書かれて運ばれてきます。

なぜ昔からコーヒー袋に麻袋が使われているのでしょうか。
コーヒーは生豆の状態で運ばれてきますが、そのコーヒー豆の品質に影響する酸素、水分、紫外線などからコーヒー豆の劣化を防ぐ目的で麻袋が使用されています。
ですから麻袋はコーヒー豆専用の輸送袋ではなかったようです。
もともと麻袋は穀物用の袋だったのですが、コーヒー豆の輸送でもコーヒー豆の劣化を防ぐために麻袋が使用されるようになったのです。

日本に入ってきた後のコーヒー豆の多くはそのまま麻袋の状態で輸送されることが多いのですが、クラフト紙製のコーヒー袋に再包装され国内輸送されることがあります。
その輸送に使われるクラフト紙製のコーヒー袋の仕様は、中に入れるものが生豆なのか、それとも焙煎したコーヒー豆なのか、それとも焙煎後のコーヒーを挽いた粉なのか、といったコーヒーの状態を加味し、そしてコーヒーの品質に影響を与える酸素、水分、紫外線、コーヒーから発生するガスや油分、また輸送日程、使用用途・コストとの兼ね合いなどさまざまな要素を考慮して決定されています。

いずれにしても、この日本のおいてコーヒー豆の多くは輸入にされており、輸入当初のほとんどは麻袋にいれられて日本に届いているのです。

昔のコーヒー袋の包装

お客様のコーヒー袋が開いていた!

コーヒー袋

今ではコーヒー袋にガス抜き加工がされているものをお選びいただくことができます。
しかし以前は違いました。
そのようなコーヒー袋にガス抜き加工をされたものは少なかったのです。

そのため多くのコーヒー店様が遠隔地のお客様がご注文になったコーヒーをお届けした際に、さらにご近所でもコーヒーをご購入いただいたお客様が家に持ち帰り、ちょっとして開けて飲もうとした際に、ご購入いただいたコーヒーの袋の口が開いてしまっているということが多くありました。

もちろん、多くのコーヒー店様はコーヒー好きでもあり研究好きのオーナー様が運営されているのがほとんどですから、コーヒーのパッケージにも注意を払い、ポリエチレンやアルミ蒸着など、複数のフィルムを重ね合わせたような多層構成のコーヒー用の袋を利用していました。
それらはコーヒー豆や粉の保香性を保ち、コーヒー豆の保存期間などを考慮して材質が選定されたものだったのです。

しかしそのパッケージでもお客様が楽しもう!と思ったときに開いており、そのコーヒーの命ともいえるコーヒーの匂い(香気成分)が逃げてしまっていたのです。

もしそれがコーヒー袋の強度や閉じ方の問題であれば、コーヒー店のオーナー様もすぐに工夫ができたでしょう。
しかしそれがコーヒー袋の強度や閉じ方の問題でなかったので困ってしまったのです。

もしコーヒー店のオーナー様がこの記事を見てくださったならば、昔のことを思い出しているかもしれません。

ふしぎ君

こだわりのコーヒー店のオーナー様だと思うので、僕はきっちりと封をしたと思うんです!
なぜ?
そんなコーヒー袋が開いていたんですか?

優しくおしえ子ちゃん

ふしぎ君は優しい見方をしているね。
わたしもきっとそうだと思うんだ!
その理由を解説しますね!

ふしぎ君

はい。
お願いいたします。
ぼくもお客様のためになりたいので知りたいです!

コーヒー袋を開けていたモノの正体とは?!

このコンテンツを読んでおられる方の多くはコーヒーのことをよくご存じの方が多いと思いますので、簡単に書きますと、輸送中、保管中に無断でコーヒー袋を開けていたのは、焙煎後のコーヒー豆に含まれている二酸化炭素(炭酸ガス)がその正体だったのです。

そうです。
コーヒー袋の輸送、保管の途中、お客様の手元に届く、または見ていない間にコーヒー袋をパンパンに膨らませ、コーヒーの袋を破裂させていたのは、その二酸化炭素(炭酸ガス)が原因だったのです。

多くのコーヒー店のオーナー様のコーヒーに対する思いは誠実です。
ご自分のコーヒーを愛するお客様にお届けするコーヒーは「焙煎の鮮度」を高めたい、つまりお店で飲むのと同じようなコーヒーを家でも飲んでもらいたいと思っています。
ですからコーヒー豆の焙煎釜から出来上がった直後のコーヒーを、少し冷ましてからコーヒー袋にいれて包装している方もいらっしゃいます。

そのためコーヒーを配送し到着する、保管して開けるまでの1日から2日の間にコーヒーの袋がコーヒーから生じた二酸化炭素(炭酸ガス)によってパンパンに膨らみ、袋が内部から出るガスの圧力に耐え切れずコーヒー袋が開いてしまっていたというわけなんです。

もしその配送していたものが焙煎後コーヒー豆を挽いた粉であるならば、コーヒー豆よりも二酸化炭素(炭酸ガス)の排出量は多いので、それはコーヒー袋を確実に破裂させたのです。

コーヒーの味に誠実、美味しいコーヒーを味わってもらいたいという思いとコーヒーから生じる二酸化炭素(炭酸ガス)のバランスが上手く組み合わされなかったんですね。

焙煎後のコーヒー豆からどれくらいの期間ガスはでるの?

コーヒー豆の梱包のために必要なガス抜き期間は、そのコーヒー豆の焙煎度合いや、コーヒー豆のままか、それとも挽き豆かによっても異なります。

しかし一般的焙煎したコーヒー豆の状態なら1日~4日間、そして粗挽きにしたコーヒー豆だと24時間程度はガス抜き期間として必要だといわれています。
そしてコーヒー豆は3-4日もするとコーヒー豆からの排出ガスも落ち着き、熱で変化したコーヒー豆の中の成分も安定してくるといわれています。
 ※具体的には、焙煎度合が深い方コーヒー豆が比較的早く二酸化炭素(炭酸ガス)が抜ける傾向があります。
  またこの期間は、エイジングによって定められたお店の味によっても変わってきます。

さらに焙煎したコーヒー豆は3週間程度は、常温で保管しても特別悪い環境に置かない限り(猛暑の常温倉庫など)品質に変化が起きないともいわれているのです。
  
また、コーヒー豆を挽いて粉にすると一気に二酸化炭素(炭酸ガス)が抜けていきます。
粗挽きにしたコーヒー豆だと24時間程度で二酸化炭素(炭酸ガス)が抜けるともいわれています。

一気に二酸化炭素(炭酸ガス)が抜けるということはコーヒーの鮮度や香気成分も一気に落ちることを意味します。
この二酸化炭素(炭酸ガス)の中には、コーヒーの美味しさ成分の一つでもある香気成分が含まれているからです。

つまりコーヒー豆が新鮮であるほど、焙煎が深煎りであればあるほど、二酸化炭素(炭酸ガス)がたくさん出てくるのです。
そしてその二酸化炭素(炭酸ガス)が出れば、コーヒー袋はどんどん膨らんでいきますから、最悪の場合パンクしてしまうことになるのです。

コーヒー豆・粉の袋を破裂させないために!

ここまでお読みになった方の中には、「コーヒーのプロなのに二酸化炭素(炭酸ガス)の排出を予想できなかったのか?!」と思われる方はいらっしゃると思います。

そう思われても当然です。

これらのコーヒー店のオーナー様もプロですから、焙煎後のコーヒー豆が二酸化炭素(炭酸ガス)を排出することは分かってはいました。
とくに焙煎後のコーヒー豆をすぐに包装したら、その排出量も多いだろうことも分かっていたのです。

しかし配送の経験値も少なかったからか、その二酸化炭素(炭酸ガス)の「排出量の多さ」がその予想を上回っていたのです。

このようなことを経験したコーヒー店のオーナー様は、コーヒー袋に穴を開けることにしたオーナー様もいたと聞いています。
しかしコーヒー袋に穴を開けることを躊躇ったオーナー様も数多くいたということも聞いています。
なぜならば、コーヒーは空気や光そして水分に触れることで、その成分を劣化させていき、その味を変えてしまうからです。

コーヒーをこよなく愛するオーナー様にとって、それはどうしても避けたいことですよね。
画面の向こうでうなずいているオーナー様がいらっしゃると思います。

コーヒー袋が技術革新へ・・・!

ガス抜き加工の進歩!

コーヒーと技術

このように苦労されていたコーヒー店のオーナー様の状況を変えたのは、技術の進化です。

弊社が別に運用しているGreat Artisan(グレートアーティザン)でイギリスに産業革命がおき、ヨーロッパにおけるカシミヤ/パシュミナの価格が暴落したのと同じように、技術の革新はコーヒーの世界をも変えていったのです。

徐々にコーヒーの袋も研究が進んでいき、コーヒーの外部の空気は袋の中にいれず袋の内部の二酸化炭素(炭酸ガス)を抜くという加工ができるようになったのです。

これが今では多くのコーヒー店で使われているコーヒー袋につけられているガス抜き加工なのです。
そのガス抜き加工の種類は、大まかに分けて2つあります。

2つのガス抜き加工の種類と特徴

ブレスライン付 コーヒー袋 ブレスライン加工のほとんどは不織布を活用しています。
※あるメーカー様は同じような商品を別の呼び名で呼んでいるかもしれませんが類似品です。

コーヒー袋の裏側に隙間を作り、その隙間に不織布を貼ることによって、その不織布より徐々に二酸化炭素(炭酸ガス)を抜いていきます。

ブレスパックの特徴は2ウェイ、つまり二酸化炭素(炭酸ガス)も出しますが、コーヒーの袋の中に外気も入れてしまいますので、バルブに比べコーヒー袋の中身は劣化していくといわれています。

しかし二酸化炭素(炭酸ガス)によってコーヒー袋が膨らんで破裂することはなく、バルブ付に比べ安価になっていますので、使い方によっては便利なコーヒー袋ともいえます。

バルブ(逆止弁付)コーヒー袋 バルブは逆止弁になっているため、中の空気は入れず、袋の中の二酸化炭素(炭酸ガス)のみを抜きます。
バルブは1ウェイ、つまり二酸化炭素(炭酸ガス)はコーヒー袋より排出しますが、コーヒーの袋の中に外気は入れないのでコーヒー豆を酸化から守ることができます。

ですからコーヒー袋の中のコーヒー豆の品質維持は、ブレスラインよりは高く維持できます。

しかしそのバルブ(逆止弁付)のため、通常のコーヒー袋やブレスライン付きのコーヒー袋より価格は高くなります。

コーヒー袋の既製品と別注について

デリシャスフードパッケージには、このようなガス抜き加工がされたコーヒー袋の既製品も販売しておりますし、別注(オリジナル)のコーヒー袋の製造も承っております。

また既製品のコーヒー袋にオリジナルシールを作って小ロットでオリジナルコーヒー袋を作ることも可能ですが、そのオリジナルシールもデリシャスフードパッケージにて製造することは可能です。

経験を持ったコトパッケージアドバイザーがお客様に為になる「コト」や大切な「コト」をご提案いたしますので、なんなりとデリシャスフードパッケージまでご相談ください。

心を込めてご相談にのりたいと思います。

ガス抜き コーヒー袋の登場 - まとめ –

ガス抜き コーヒー袋が登場した理由!はいかがだったでしょうか。

今やこのようなガス抜き加工の既製品も多くございます。

コーヒーショップのオーナー様!
いかがでしょうか。
ぜひ御社の大切なお店のお手伝いをデリシャスフードパッケージにさせてください。

お問い合わせいただければ、お店の包装資材は勿論のこと、もし通信販売をされたいというご相談まですべて承ることができます。

なんなりと当社までお問い合わせください。

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