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実験で明かされたウレタンマスクの恐ろしい効果とは

ウレタンマスクの現状

新型コロナウイルス感染拡大によりマスクを装着するということがルーチン化している日々が続いています。
当初不足していた不織布マスクも今では潤沢に在庫して、カラーや素材、機能も選べるようになりました。

しかしながらマスクの性能は種類(素材)ごとに大きく異なります。
マスクの性能については用途に合わせたマスクの選び方をご覧ください。

理化学研究所が「富岳」を使用して行った、マスクの素材ごとの飛沫を防ぐ割合の実験では、布マスクやポリウレタンのマスクは、不織布マスクよりも飛沫をブロックする性能がかなり劣っていることが分かります。

それに加えて2021年4月、政府は感染リスクの高い変異株の感染拡大を受けて不織布マスクの使用の効果を改めて示しました。
そのため、ウレタンマスクを使用する人への風当たりが強くなっていると感じている人は多くいます。しかし、ウレタンマスクは不織布マスクよりも呼吸が楽、肌荒れしにくい、洋服と合わせやすいなど様々な理由で、現在でもウレタンマスクを使用している人がなかなか減らない状況にあります。

マスクを「しないよりはした方が良い」という意見が多くありますが、実際ウレタンマスクにはどれほどの効果があるのでしょうか。
感染しないさせない、というマスク本来の目的から考えて、ウレタンマスクでは感染症をどこまで防ぐことができるのでしょうか。
このコンテンツではその点を考察してみたいと思います。

コロナウイルスの感染経路とマスクの役割

新型コロナウィルス感染症はどのような経路で感染するのでしょうか。
大きく分けると①飛沫 ②マイクロ飛沫 ③接触の3つであると言われています。
③接触は、感染者がくしゃみや咳を押さえた手で触れた物にウイルスが付着し、他の人がそれに触れた手で口や鼻に触れる時に粘膜から感染が広がります。
それを防ぐために、アルコール消毒や手洗いなどによる予防がされています。

①接触 ③マイクロ飛沫のようにコロナウイルス感染の主な経路である飛沫は、感染者が咳やくしゃみ、会話などでウイルスを含んだ飛沫を排出し、その飛沫を吸い込んだ人の気道に感染します。
それを防ぐために、マスクを着用して飛沫を広げない、吸い込まないということが大切です。

飛沫とマイクロ飛沫

飛沫の飛距離
出典:飛沫はどこまで飛ぶ? 感染防ぐ専門家の見解は

飛沫の飛距離について、左のような資料がありました。
飛沫とは、直径5μm以上の粒子です。
※マイクロメートル(micrometre, 記号µm)は国際単位系 (SI) の長さの単位である。 1 マイクロメートルは0.001 ミリメートルに等しい
水分を含んで重さがあるので早く地面に落下します。
くしゃみは5mほどとぶこともありますが、会話では1m程度しか飛ばないので、ソーシャルディスタンスを守ることで感染予防になります。
マイクロ飛沫(微小粒子エアロゾル)は、直接の飛沫より粒子が小さく軽いので、より広い範囲に長い時間漂っています。そのためそのエアロゾルにウィルスが含まれていると、吸い込んだ人が感染する可能性が直接の飛沫よりも高まります。

新型コロナウィルスのように、潜伏期間が長く無症状の患者が多い場合、自分が感染している可能性に常に目を向けることや、自分を守るためだけではなく周りのためにマスクをするという意識が大切です。

しかし広い屋外などでは、エアロゾルは風ですぐに飛ばされるためマスクの必要性が低くなります。

ではこのようなマスクの役割を考えると、ウレタンマスクはその役割を果たしていると言えるのでしょうか?

実験で明らかにされたウレタンマスクの感染予防効果

咳き込む男性

マスクを着用していれば、咳をしても飛沫を抑え遠くに飛沫が飛ばないため、頬と鼻の部分にマスクの隙間があっても、体積比では8割の飛沫を抑えられます。

理化学研究所が「富岳」を使用して行った、マスクの素材ごとの飛沫を防ぐ割合の実験では、平均的な成人が強めの咳を二回繰り返しした場合、不織布は85%、布マスクは20-60%、ポリウレタンは20-30%という割合で飛沫が外に漏れるのを防げるという結果でした。実験に関する詳細は不織布マスク、効果高く 世界一のスパコンが検証をご覧ください

これは0.3~200マイクロメートルの飛沫を想定していますが、飛沫そのものは5.0㎛です。
では飛沫や飛沫核を防ぐという観点で5.0μm以下の粒子についてはどうでしょうか?

ウレタンマスクの恐ろしい事実

5.0μm以下の粒子の「吸い込み」について実験した西村秀一医師は、喘息の発作などの時使用する吸入薬を使用してミストを発生させ、各素材を通過する粒子の数を測定してエアロゾルの除去性能を調べました。
その結果、不織布マスクでは最も微小な0.3~0.5μmの粒子も90%除去できていました。
布(ガーゼ)では16.4%、そしてウレタンマスクでは0.9%となっています。
なんと驚くことにウレタンマスクは除去率1%以下ほぼ0という数字なのです。
この実験からすると、ウレタンマスクを使用している場合、通常の飛沫であっても1割程度しか吸い込みを防ぐことができず、マイクロ飛沫に関しては効果がないことになります。

では、ウレタンマスクは絶対使わない方が良いということなのでしょうか?

ウレタンマスクは絶対に使ってはいけないのか

肌荒れ 女の子

ウレタンマスクが多くの粒子を通過させるということは、それだけ通気性が良く呼吸がしやすいなどの利点がありますが、感染予防に関しては劣れているという特徴があります。

逆に不織布マスクはエアロゾルもかなり防げる一方、密閉性が高いため息苦しく感じる人が多いという特徴があり、特に暑い時期は呼気がこもり体調を崩す方もいます。

ですから、「三密」(密集、密接、密閉)に当てはまるような、特に注意が必要な場所では不織布マスクを使用し、換気の良い場所ではウレタンマスクを使用するなど、リスクに応じたマスクの使い分けをすることが薦められています。

また、肌荒れという面でもマスクの上手な使い方がすすめられています。
特に学校や職場などマスクを長時間つけている場面で、不織布で肌あれやニキビに悩まされている人は多くいると思います。
そのような方は、ウレタンマスクの上に不織布マスクを重ねて使うという方法もあります。
人があまりいないところでは不織布を外して過ごせば呼吸も楽になります。

ウレタンマスクは交換時期が大切

ウレタンマスクは洗って繰り返し使用できるので、経済的でもあります。
しかし、ウレタンマスクは使用して洗うたびに劣化するので、商品ごとに洗濯回数などを見て交換するのを忘れないようにしましょう。
また、少々面倒でも、中性洗剤で丁寧に手洗いして、タオルで抑えて水気をとり洗濯ばさみでつままずハンバーなどにかけて陰干しすることで、ウレタンマスクが伸びたり型崩れしたりするのを最小限にすることができます。

ウレタンマスクをしていて「少し緩くなったと感じる」ことを目安に交換しましょう。
鼻が出ている状態で使用しては飛沫も何も直接吸い込み放題になってしまいます。

まとめ

通気性が良い、洋服に合わせやすい、など様々なメリットのあるウレタンマスクですが、今新型コロナウイルスが流行している状況下では飛沫やマイクロ飛沫をほとんど通してしまうという性能が最大のデメリットとなってしまいます。
ですから人が多く集まる場所や長く滞在する屋内などでは、ウレタンマスクではなく不織布マスクを使用する方が安全と言えます。

特にお客さまと接する飲食店などでは、きちんと顔に密着した不織布マスクをすることで、お客様に安心して利用していただくことができます。

合同会社木の葉では、ウィルスや微粒子のろ過(捕集)効率の検査を通った不織布マスクの他、冷感マスク、フェイスシールドをご案内できます。
また、不織布マスクをしながらの会話を快適にしてくれるマスクスペーサーも扱っています。マスクスペーサーは化粧崩れやマスクへの口紅移りも防いでくれますのでお勧めです。

その他使い捨ての手袋、パーテーションなど感染症対策に不可欠な衛生用品を扱っておりますので、是非ご相談ください。

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