よくある質問と答え

プラスチックに関して/プラスチック容器について

Q1.インスタントラーメンのカップは熱湯を入れても大丈夫ですか。

インスタントラーメンのカップは、保温性、断熱性、軽量性などを必要とするため、発泡ポリスチレン(発泡スチロール)製のものが最も多く使われています。 カップラーメンはめんやスープが油性食品であり、熱湯を注いで調理されるため、カップの溶出試験は100℃を越える高温条件下で行うなど、厳しい規格基準を定めて安全性が確認されたものが使用されています。

Q2.プラスチック容器に塩・しょう油・お酒などを長時間入れても大丈夫でしょうか。

食品用のプラスチック容器は、塩分やアルコールなどを長時間保存しても溶出(容器の成分が食品へ溶け出す)は安全であることが確認された材質を使用しています。 ただし、ポリスチレン(スチロール樹脂)やメタクリル樹脂(アクリル樹脂)の容器にアルコール類を保存すると、味が変化することがありますので避けましょう。

Q3.熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とでは、何が違っているのでしょうか。

一般的にプラスチックは加熱したとき軟らかくなり、粘土のようにこねることができる熱可塑性という性質をもつ物質だと定義されますが、厳密に言うと、プラスチックには、加熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の二種類があります。プラスチックのもとはモノマーという物質ですが、このモノマー分子にはほかのモノマー分子と結合するための手があります。この手の数により、線状のポリマー分子ができたり網目状の大きなポリマー分子ができたりします。網目状の大きなポリマーの分子は動きにくいため、加熱されても軟らかくなりません。これが熱硬化性樹脂です。これに対して、線状のポリマー分子は加熱されると軟らかくなり、力が加わると変形しますが、冷えると動きにくくなりそのまま固まります。熱による変化は繰り返すことができます。

Q4.プラスチック製の容器や食器から、有害物質が溶け出すことはありませんか?

プラスチック製品から食品中へ溶け出す可能性のある成分は、①プラスチック本体(ポリマー)②添加剤③結合し損なったモノマープラスチック 等がありますが、たとえ溶出しても安全なように、また毒性の強い成分は溶出しないように、厳しく規制されています。それぞれの溶出量については、その耐容(許容)摂取量をはるかに下回る量でであることを確認しているので、安心して使用できます。

Q5.プラスチック容器を冷凍庫で使用しても大丈夫でしょうか。

プラスチック製容器のうち、ポリプロピレン製のものは冷凍下では衝撃に対してもろくなりますので、ひび割れすることがあります。また、密封容器はフタと本体で材質が異なるものがあり、ぴったりしなくなることがありますので、容器の品質表示を確かめて使用する必要があります。

Q6.プラスチック製の食器や保存容器の耐用年数はどのくらいですか。

プラスチックは一般的に耐用年数はありませんが、長期間使用すると黄ばんだり、内容物の色移りや容器の色あせが生じます。また、金属やガラスほど表面が硬くないので傷がつきやすいので、衛生面では心配ありませんが、見栄えが悪くなるため、適当な時期に買い換えることになります。 なお、プラスチックは直射日光に長時間当てると劣化するので使用条件によっては耐用年数は短くなります。

Q7.プラスチック製品はほこりが付きやすく、汚れやすいようにと感じますが、どうしてですか。

プラスチックは電気を通さないという性質があります。そのため、摩擦などによって起きた静電気がいつまでも残っています。この静電気のために、空気中のホコリやゴミが付きやすいのです。しかし、水で流せば電気は逃げますので、洗うことでプラスチックの表面に付いた汚れは簡単に落ちます。ただし、表面をクレンザーやタワシでゴシゴシこすれば、たとえ汚れは落ちても、細かい傷がプラスチックの表面に無数に付いて、その傷の中に汚れが入って、余計に汚くしてしまうことがあります。

Q8.電子レンジで食品を温めたらプラスチック食品容器が溶けて変形してしまいましたが、大丈夫でしょうか?

電子レンジで食品を温める場合は「電子レンジ使用可」などの表示のある電子レンジ用容器を使用して下さい。 電子レンジは、食品にマイクロ波をあて食品に含まれる水分を振動させることにより生じる摩擦熱で食品を内部から加熱します。プラスチック容器自体は、マイクロ波により変質することや加熱されることはありませんが、加熱された食品の熱が伝わることで容器も熱くなります。油の多い食品を長時間加熱するとかなり高温になり100℃を超えることもあります。プラスチックの種類によって耐熱温度は異なりますので、品質表示などに従って使用して下さい。

Q9.電子レンジを使うとプラスチックから何か溶け出すような気がするのですが大丈夫なのでしょか?

。JISでは電子レンジ用プラスチック容器の耐熱温度は140℃以上と定められています。電子レンジで食品をあたためる時は電子レンジ用容器を使用するようにしてください プラスチック容器は高周波で加熱しても、食品の温度以上には温度が上昇しませんので、高周波に影響される特別な溶出はありません。 注意しなければならないことは空炊きをしないことで、これは電子レンジの故障につながります。また食品から水分がなくなると焦げが生じますので、過熱時間にも注意する必要があります。 電子レンジの使用にあたっては取扱い説明書をよく読んでください。

Q10.ラップフィルムを冷凍庫で使用しても大丈夫でしょうか。

家庭用の冷凍庫は-20℃程度です。どの種類のラップフィルムでも耐冷温度は-60℃ですので冷凍庫で使用することができます。ただし、冷凍庫ではラップフィルムの密着性が低下しますので、大きめに切ってたっぷり包んで使用してください。

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