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ニトリル手袋とはなんですか?その特長を詳しく解説!|使い捨て手袋の選び方

ニトリル手袋とはなんですか?その特長を詳しく解説!|使い捨て手袋の選び方

今の時代、生活や仕事の中で「使い捨て手袋」が大いに活用されています。
特に2020年からは感染症対策のために、これまで以上に使い捨て手袋が消費されています。

使い捨て手袋は雑菌やウィルスを防ぐ衛生面での必要や、洗剤や薬品から手を保護するための必要、また取り扱う製品を守るために使われていますが、手袋で手を覆えばなんでも良いというわけでもありません。

実は使い捨て手袋の中にもいろいろな種類があり、適切なところで使われてはじめて最大の力を発揮します。

使い捨て手袋は一般的にビニール手袋、ゴム手袋などと呼ばれますが、その素材はニトリル、ラテックス、プラスチック、ポリエチレンなどと違いがありそれぞれにメリットデメリットがあります。

今回は数多くある使い捨て手袋の中で「ニトリル手袋」に迫ってみたいと思います。

ニトリル手袋とはなんですか?

ニトリル手袋とは、ニトリルゴムという石油系合成ゴムでできている使い捨て手袋のことです。
ニトリル手袋は、天然ゴムや塩化ビニール製の手袋に比べて熱に強く、耐突き刺し性・耐引き裂き性・耐摩耗性に優れているという特性があります。

「ニトリル手袋=ゴム手袋」と誤解をされることもありますが、この二つの手袋は素材が違います。
ニトリルの素材は合成ゴムであるのに対して、ゴム手袋は天然ゴム(ラテックス)です。
この違いがなぜ大切かというと、天然ゴムラテックスはアレルギーを起こす可能性があるからです。

ですから今ニトリル手袋は、ラテックス手袋に置き換えられつつあり、医療分野でも飲食分野などさまざまな分野で使われています。

なぜならばニトリル手袋は、伸縮性が高く指先にフィットするので、細かい作業をするのに最適だからです。
さらに比較的に油や薬品に強く、前述したようなラテックスアレルギーにもならないため、食品調理現場では広く使用されています。

まさに今は使い捨て手袋の王様ともいえるのが、ニトリル手袋です。

ラテックスアレルギーとはなんですか?

ラテックスアレルギー

ラテックスアレルギーとは、天然ゴムの成分によって起こるアレルギーです。

ラテックスアレルギーを起こしやすいのは、長時間ラテックス手袋を使用する病院や歯科で働く医療従事者です。

ラテックスアレルギーを発症すると、軽度の場合は皮膚の炎症や痒みが生じますが、重度になるとぜんそくや結膜炎などが起こり、もっとひどいとアナフィラキシーショックを起こして血圧の低下や意識の消失に至ることもあります。

一旦ラテックスアレルギーを発症した人は手袋以外にも衣類のゴムなどでもアレルギー反応を示すため、日常生活に支障が出てしまいます。

こうしたラテックスアレルギーのリスクを減らすために、天然ゴムのラテックスに似た製品特徴を持つニトリル手袋で代用することが多くなっています。

ニトリル手袋の特長とはなんですか

ニトリル手袋の特徴は、簡単に前述していますが、詳細に解説していきたいと思います。

ニトリル手袋の特長は、強度が優れていて、引っ張り・突き刺しにも強いので、食肉、水産、農産などの食品工場で使用されています。
また、耐油性、耐薬品性に優れているので、オイルや薬品を扱う修理や機械作業、実験、塗装業などにも利用されます。

さらに伸縮性に優れていて指までフィットするので、細かさが求められる医療、介護などにもラテックス手袋の代替品として使用されるようになっています。

しかしラテックス、プラスチック、ポリエチレンなどの他の素材と比較して、ニトリル手袋は価格が高いため、頻繁に手袋を取り換える作業ではかなり割高になります。

さらにこの便利で優れた特長を持つニトリル手袋は、2020年から始まったコロナ禍で大いに必要とされました。
これまで使われていた分野に加え、今まで使用されていなかったスーパーなどのレジ打ちなどでも使用されるようになり、2021年初頭のニトリル手袋の価格はコロナ前の価格の2.5-3倍にまでになっているのです。

ニトリル ラテックス プラスチック ポリエチレン
伸縮性
耐油性 ×
耐薬品性
耐熱性 ×
突き刺し強度
食品への使用
価格 ×

ニトリル手袋の粉あり、粉なしとはなんですか?

ニトリル手袋やゴム手袋の箱をよく見ると「粉あり」「パウダーフリー」などと書いてあります。
この「粉」「パウダー」とはなんでしょうか。
このパウダーはとうもろこしからできるコーンスターチのことです。
つまり使い捨て手袋を着脱しやすくするため、また手袋を製造する際に鋳型から外しやすくするために付けられている粉(パウダー)という役割があります。

コーンスターチ自体がアレルゲンとなるのは極めて稀ですが、粉ありの手袋を使用すると手荒れを起こすと感じている方がいます。
これはパウダーによって肌が乾燥し、手のバリア機能が低下した状態になることで、素材そのものや添加薬品に反応してしまうことが原因と考えられています。

こうしたことから今使い捨て手袋は、パウダーフリー(粉なし)の手袋が選ばれるようになっています。

パウダーフリーの製品には製造方法がいくつかありますが、ニトリルの場合には手袋の内側を加工して着脱しやすくしています。

このように素材や特徴だけでなく、製造過程についても知っておくことでより良い製品を選ぶことができます。

ニトリル手袋

お勧めニトリル手袋をご紹介

コロナ禍のニトリル手袋の市場の変化とは

前述したように、今までニトリル手袋が使用される場所は、医療や介護の現場、食品製造業などでした。
しかし新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、医療や介護業界だけでなく、小売店や飲食店また個人レベルでも、感染予防のためにニトリル手袋が使われるようになり、結果ニトリル手袋の使用が急増しました。

感染を予防しようとする個人が日常の外出でも使い捨て手袋を使用しているほどなのです。

ニトリル手袋の現在

使い捨て手袋 ニトリル手袋

このようにコロナ禍でニトリル手袋が従来とは違う分野で使われるようになったため、拡大する需要に生産が追い付かず、ニトリル手袋が不足するという事態がおきました。

このニトリル手袋の不足を解消するために輸入を増やしたり、日本国内に工場を作ってニトリル手袋を生産するという計画もありますが、すぐに実現するのが難しい背景があります。

まず、ニトリル手袋のほとんどは海外製で、シェア率第1位から3位のマレーシア、タイ、中国です。
その3位までのシェアを合わせると90%以上のシェア率になります。

これまで海外でニトリル手袋が安く簡単に手に入るため、日本ではずっと輸入に頼ってきました。
しかしコロナの蔓延によって、生産国はロックダウンになり生産数が減少しました。

また、ニトリル手袋の原料となるニトリルゴム(NBR)は車や様々な製品の原料としても使用されているため、ニトリル手袋のために確保できるニトリルゴム(NBR)を急に増やすことも簡単ではありません。
結果、ニトリル手袋の原材料のニトリルゴム(NBR)の不足も生じています。

では不織布マスクのように日本国内に工場を作るのはどうでしょうか?
ニトリル手袋は補助金があれば作れるものなのでしょうか。

日本で医療用手袋を生産するためには、厚生労働省からの許可を得る必要があります。
また医療用手袋は他の手袋と製造ノウハウが異なるため、すでに稼働している工場を転用することは難しく、長い製造ラインが必要とされる手袋の工場を新たに作らなければならないのです。

さらに手袋を作る製造ラインは非常に大きいのが特徴です。
そして製造過程の中で水も必要となります。
ですからニトリル手袋の工場を作るには、大きな土地と大量の水が必要なのです。
そのような土地は日本では限られています。

現在、香川県において国内初の医療用ゴム手袋の製造工場が稼働する計画がありますが、予定では2023年春とまだ先のことになりそうです。

ニトリル手袋のまとめ

コロナ禍でニトリル手袋の不足はしばらく続きそうです。
ラテックスアレルギーの心配をせずに使えるニトリル手袋ですが、コストの面では他の使い捨て手袋よりは高価なものです。

デリシャスフードパッケージでは、ポリエチレン手袋は勿論のこと、EVA手袋、PVC、TPE手袋など様々な種類の使い捨て手袋をご用意しております。
さらにニトリル手袋も中国で作っており、弊社独自の在庫を持っています。

さらに使い捨て手袋に関する知識も豊富なため、使い捨て手袋の使い分けの提案もできます。
ぜひニトリル手袋の代替品をお探しの方は、一度デリシャスフードパッケージまでご相談ください。

パッケージアドバイザーへのご相談はお問い合わせ窓口又はお電話にてお願いいたします。

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